新しい小田観螢歌碑が誕生!旭展望台に弟子が建立!

odakankei.jpg 旭展望台にある歌人・小田観螢の『銀河』の歌碑に並び、弟子の手で、新しい歌碑『飛梅』が設置され、7月19日(木)11:00から除幕式が行われた。



 新しい歌碑に刻まれた歌、「よきえにし 北の春より 南へと 飛梅一千里 香はいかばかり」 は、小樽ゆかりの歌人・小田観螢(おだかんけい)が、歌誌「潮音」の太田絢子・現主宰の結婚を祝って贈った歌。この名歌が、50年の歳月を経て、太田さんの金婚の今年、梅の淡い桃色の石に刻まれ、旭展望台広場に誕生した。
 太田絢子さん(91)は、小樽で育ち、潮陵高校の教師を6年間勤めた。歌誌「新懇」や「潮音」の師である小田観螢の口添えで、夫・太田青丘氏と1957(昭和32)年5月に結婚した。観螢は、結婚して鎌倉に発つ太田絢子さんに、お祝いとして、「よきえにし 北の春より 南へと  飛梅一千里 香はいかばかり」の歌を贈った。
 夫・太田青丘さんは約10年前に亡くなったが、今年、金婚の時を迎えた太田さんは、「『潮音』の主宰としての集大成に、恩師の歌を大好きな小樽に残したかった。この歌を頂いた時には、自分は一人前の歌人だとは思わなかったが、50年経って、ようやく小田先生に少しは近づけたかと思う」と、すでに旭展望台広場にある小田観螢歌碑の横に設置した。
 7月19日(木)11:00から、北海道潮音会(足立敏彦代表)の協力で除幕式が実施された。約60名の関係者が集まり、小樽水天宮・駒木章宮司による神事などが行われた。
 歌碑は、太田さんが自費約200万円を投じて建立した。金山石の石英岩約18トン、高さ2.2m・横2.6m・縦1.3mの石に、小田観螢直筆の歌が刻まれている。
 「『銀河』の歌碑は黒く、荒々しい小田先生の部分と、今回の『飛梅』の歌碑は、梅の淡いピンク色でやさしい小田先生の人柄が表れ、対照的で美しい」と、太田さんの娘・木村雅子さんは話していた。
 『銀河』と『飛梅』の2つの小田観螢歌碑は、眼下に広がる小樽市街を一望する静かな丘に佇んでいる。