小樽堺町にある「利尻屋みのや大正クーブ館」で、日本各地の大学に留学中の外国人グループ12名が、冬の小樽観光の振興策を熱心に学んでいる。
これまで札幌で研修していたJICAスカラー(奨学生)グループ、インドネシア・ラオス・ミャンマーなど7カ国の男女12名が、3月1日(木)に小樽入りした。
1日(木)には、市内視察などを行って、「利尻屋みのや大正クーブ館」(堺町2)で、小樽の観光誘致に関する講話及び事例研修が行われた。
これは、独立行政法人国際協力機構の「留学生セミナー・春季(観光振興)」の一環。自国の開発に資する実践的な知識や技術の習得、将来のリーダー候補としてのリーダーシップ、コミュニケーション能力、人的ネットワークの構築などを目的としている。
今年は、インドネシア・ラオス・ミャンマーなど7カ国の男女それぞれ6人の12名が集合。テーマは、北海道の観光振興―冬の魅力編。講話と事例研修では、小樽フィルムコミッションの岩田智之事務長と「小樽雪あかりの路」の簑谷和臣事務局次長の2氏が、これまでの取組みについて説明した。
「小樽は人気の高い観光地ですが、冬は雪も多く寒いので、観光の多くは夏に集中します。小樽は日帰りの通過型観光と呼ばれています。この冬と夜の集客の低さを解決しようとして生まれたのが小樽雪あかりの路」と紹介。「雪に穴を開けて火のついたロウソクを入れるという素朴なイベントだが、今年は、過去最高の来場者数56万8,000人を数え、人が道路にあふれるほどだった。観光に必要なものは楽しませようとする皆さんの心です」(簑谷次長)と話した。
留学生たちは、実際に使用したワックスボールなどを見て、小樽冬の観光振興策の取組みを熱心に学んでいた。