暴風・波浪警報が出され、大荒れとなった三連休明けの9日(火)、小樽市内の海や陸でもこの低気圧による被害が次第に明らかになった。
急速に発達した低気圧で大しけとなった6日から8日にかけての小樽港には、強風による高波が次々に押し寄せていた。この影響で、小樽港の北副防波堤の上部コンクリート部分が高波で壊されたり、係留していた台船が沖側に流され繋いでいた係船柱とコンクリート部分が剥がされ、そのまま海中に沈むなどの被害が出た。
小樽港を長年にわたって守り続けていた北副防波堤(長さ約260m×幅11m)の上部コンクリートの一部(長さ25m×幅11m×厚さ1.4m)が、大波により海底に流された。市港湾部によると、現在もまだ波が荒いため調査は出来ないが、約1,000万円程度の損害が出ると見られている。
若竹の物揚場では、停泊していた近藤工業(株)所有の台船(第91KD号)が沖側に流された。このため、この台船と繋がっていた係船柱及び物揚上部コンクリート部分(延長約9m)が引っ張られて破損し、そのまま海中に没した。この被害額は約300万~500万円に上るという。
また、市内小中学校では、屋内体育館のトタン屋根の一部が剥離したり、窓ガラスが割れるなどの被害が、9日(火)になって明らかになっている。
7日17:01に最大瞬間風速28mを記録した強風は、小樽市総務部防災担当の発表では、建物被害は19件、土木被害は3ヵ所、水産被害は3隻と1ヵ所、小中学校の4ヵ所の被害は14件となっている。
末広中の屋内体育館屋根のトタンが幅約1m、長さ約10mにわたり剥離し、緑小の3階廊下窓ガラス1枚破損、長橋小では、防球ネット用ボール倒壊など軽微のものを含めると14件に及んでいる。
三連休明けの市役所では、防災担当が各部の被害状況を調査しているが、まだ調査が及んでいないこともあり、全被害金額などについての数字は、今後の調査によるとしている。