市の幹部職員が強制わいせつ容疑で逮捕されて、大揺れに揺れていた年末の小樽市役所(山田勝麿市長)で、12月15日(金)、総額16億4,266万円のボーナスが支給された。
15日(金)に支給されたボーナス(期末・勤勉手当)は、市長・助役と一般職員の1,967人に16億747万円、市議会議員31人に3,619万円の総計16億4,266万円の巨額の支給となった。
小樽市は現在、約1,300億円の巨大借金と2年連続の赤字予算で財政破綻状態で、常に財政再建団体転落の危機に迫られている。この厳しい財政状況の中での16億円のボーナス支給額は、ちょうど、一般会計が今年度に抱える累積赤字額と同額となっている。
12月市議会では、財政再建団体に陥る前に、夕張市並みの大ナタを振るうべきだとの質疑も行われていた。山田市長は、「個人市民税・道民税の課税標準額毎の納税義務者の推移では、市民の給与所得等が減少していることが伺える」との答弁をしている真っ最中での巨額支給だけに、市民からは悲鳴に変わる怨嗟の声が上がっている。
支給額は、市長203万円、助役183万円、部長職122万円、次長職112万円、課長職104万円。一般職員の平均支給額は81万円。課長以上の幹部職員は100万円の大台を確保。相変らず不況にあえぐ市内の民間ボーナスとの落差は大きく、「官高民低」の“役人天国”を現出している。
開会中の市議会では、議長140万円、副議長126万円、議員115万円の総額3,619万円が支給された。
国会でも各市町村議会でも審議は午前中開会が常例となっている中で、小樽市議会は、何故か長年にわたり本会議も各委員会も13:00に開会する“午後から議会”となっている。13:00から17:00までの審議時間で、30分の休憩を引くと1日わずか3時間半のみの実質勤務という優雅さだ。
このため、常勤職員たちからもその優遇ぶりに冷たい視線が投げかけられているが、巨額借金や累積赤字に一役を担った市議会の責任も問われている中でのボーナス支給には、市民からも批判の声が強い。
なお、強制わいせつ事件で12月1日から3ヶ月の停職処分となっている幹部職員(次長級)には、ボーナスと給料は支給されないことになっている。