社会福祉法人恩賜財団済生会支部北海道済生会(築港10・島本和明会長)は、小樽市長橋3丁目にある関連施設「西小樽病院みどりの里」(工藤亨施設長)を、済生会小樽病院(築港10)に統合するため、4月1日(月)から増改築工事を実施し、2020(平成32)年9月のオープンを予定している。
それに先立ち、3月28日(木)11:00から、同病院職員駐車場で龍宮神社本間公祐宮司により起工式を執り行い、病院・施設関係者ら約50名が出席。鍬入之儀や玉串奉奠を行い工事の安全を祈願した。
北海道済生会は、病院・福祉施設・高齢者施設・医療福祉のネットワークを構築し、世代や分野を超えた地域共生型サービスの提供を目指している。
同会基本構想の第1次事業として、梅ヶ枝町にあった同病院を、2013(平成25)年8月に築港に移転。第2次事業として、長橋にある関連施設「西小樽病院みどりの里」を同病院に統合するとした。
同みどりの里は、2002(平成14)年に、国立療養所小樽病院が同会に統合され、小樽病院開院とともに、重症心身障害児(者)施設「みどりの里」を併設。入所者数は118名前後で、入所者の平均38歳(2018年9月末現在)。
120床が入る新施設は、現在の小樽病院駐車場約3,000㎡に建設され、鉄筋コンクリート造6階建・床面積約9,000㎡・総事業費37億6千万円。
4月1日から工事を開始し、2020(平成32)年6月末に完成、8月末に患者の移動、9月1日にオープンを予定している。
1階は外来・事務・家族宿泊室・総合福祉エリア、2階はリハビリ・交流ホール・会議研修・管理エリア、3階~5階は病棟エリア、5階屋上にはテラス、6階は機械設備エリアとなる。
近藤真章名誉院長は、「より安心で安全な療養環境を作るために移転する。新しい施設の1階は、地域ケアセンターを設置して、地域住民の医療・福祉のサービスを向上させる思いで、地域医療を守っていきたい」と述べた。
引き続き、株式会社久米設計・内山晴夫札幌支社長は、「2017年12月から設計に取り掛かり、重度心身障害者の方が入所されるという特徴のある施設のため、関係者に貴重なアドバイスを受けた。入所者の生活の場を意識した病室には、輻射式の冷暖房設備を備え、入所者が快適に過ごせるようにし、スタッフステーション回りに病室を配置することで、見通しを良くし、スタッフの見回りが容易となり、安心安全を第一に設計した。関係者一致団結して協力、信頼関係を築き、指定の期日に引渡しできるよう約束する」と挨拶した。
なお、長橋3にある施設の解体日時や跡地の利用については検討中。
◎西小樽病院みどりの里施設整備計画
◎済生会小樽病院HP