小樽市(迫俊哉市長)は、平成31(2019)年4月1日付けの大幅な人事異動を、3月22日(金)に発表した。
今回の人事異動は、迫市長にとって初の大幅人事で、これで初の政策予算成立と相まって、金(予算)と人(組織)を確定させ、本格的な迫市政の1期目がスタート。
幹部職の異動で、昇任した部長は、産業港湾部港湾担当部長・佐藤文俊、生活環境部長・阿部一博、建設部長・西島圭二、教育部長・森貴仁の4名で、次長職7人・課長職22人(医師を除く)。異動率は、部長職35.5%(6人/17人)、次長職37.1%(13人/35人)、課長職36.3%(62人/171人)。今回の異動は、部長6・次長13・課長62の計81件(医師を除く)。
佐藤文俊
産業港湾部港湾担当部長 |
阿部一博
生活環境部長 |
西島圭二
建設部長 |
森 貴仁
教育部長 |
まちづくり推進体制の強化を図るため、新たな組織を設置し、港湾行政の推進を図るため組織体制を見直し、災害対策体制の強化や地域福祉計画の策定のために専任の職員を配置するなど、効率的・効果的な業務を遂行するための人員配置を実施。
◎平成31年度人事異動概要
総務部は、ブラックアウトを経験し、事業継続計画(BCP)策定など、災害対策の強化を図るために、災害対策室に危機管理担当主幹を配置し7人体制とした。
企画政策室の新市民プール担当主幹を廃止し、新市民プールに関する業務を教育委員会教育部生涯スポーツ課へ移管。また、新幹線・高速道路推進室を建設部に移管。
産業港湾部では、港湾室の体制を見直し、港湾計画改訂及び3号埠頭再開発をしっかり進め、各関係機関との対外調整を行うため、港湾担当部長及び担当主幹を配置して体制を強化。
福祉部では、地域福祉計画の策定を行うため、担当主幹を配置。
建設部では、総務部から移管した新幹線・高速道路推進室とまちづくり推進課を統合して新幹線・まちづくり推進室を設置。まちづくりを広く見て、日本遺産によるまちづくりにも対応できる体制。
教育委員会は、学校教育支援室の指導担当主幹を教育課程・研修担当主幹と生徒指導・特別支援担当主幹の2名体制に変更し、生活指導や教育課程編成業務などに対応。
消防本部は救急業務を警防課から分離し、救急課を新設。消防署に、機動消火隊と救助係を一括管理する機動課を新設し、消防署銭函支署及びオタモイ支署の隔日勤務の両番に課長職を配置し、2課体制に変更。
産業港湾部港湾担当部長と、建設部新幹線・まちづくり推進室長を新設。部長職の退職者は、生活環境部長・鉢呂善宏、教育部長・飯田敬他3名の5名。
◎平成31年度人事異動
予算と人事は決まったが、迫市政の今後には市の預金(財政調整基金)が払底した上で、借金まみれの財政危機が忍び寄っており、第二の夕張化の懸念が高まることになる。
かって山田勝麿市長がのたまわった「小樽市は日本一の貧乏都市」の現実が、迫市政を覆うことになる。
この市政の財政危機を目前にして、迫市長は、市民の前に具体的な解決策を提示する必要に迫られている。
今後どのような街づくりをして、財政危機をどのように脱出するかの具体策を、早急に市民に示せない限り、小樽市の未来も迫市政の前途も暗いものとなろう。
予算と人事の確定と共にスタートした迫市政の奮起に期待したい。