高島町民の文化祭が、10月27日(金)から29日(日)まで、高島会館大ホール・2階和室で開かれている。今年で5回目となる「高島町民文化祭」には、昭和30年代から戦時中・戦前の高島の様子を写した写真や生活用品など約180点が展示されている。
高島町会(飯田健一郎会長)主催で開かれている同文化祭は、町民自らが会場を作った手作り文化祭。町民の文化の向上と融和を図ることを目的としている。
写真展示には、戦時中(昭和10年代後半)に、高島町民の募金と金属資源の供出で建造された戦闘機の写真が展示され、「翼に“小樽市高島号”と記されているんですよ」と、自慢顔で説明する男性も見られた。
文化祭に訪れた人が、「珍しい」・「貴重だ」と言う「札幌県時代の書付」も展示されている。開拓使を廃止し、北海道に札幌県、函館県、根室県の3県を置いた1882(明治15)年から、現在の北海道庁が置かれる1886(明治19)年までの4年間でもらった、現在では珍しい貴重な書付も並ぶ。
新高島町史や昆虫図鑑を作ったことで知られる大黒昭さん(76)は、「マニアやプロと違い、町民が時間のある時に作ったものを展示している。昔の思い出の写真も展示しているので、みなさんが見に来て昔話をしてもらえれば」と、写真の説明をしていた。
この他にも、昔懐かしい生活用品や町民が仕事や家事の合間に作った布絵本やお手玉、編み物も展示されている。2階の和室ではお茶席も用意されており、石山町の女性は、「何も分からないけれど茶道に挑戦してみました」と、痺れた足に手を当てていた。29日(日)の最終日には温かいコーヒーのサービスがある。