小樽市議会から虐められているとの理由で任期途中で辞職し、市民の信を問うと出直し選挙を仕掛けた森井秀明前市長(45)が、8月26日(日)投開票で行われた小樽市長選で、前回の得票を半減させ、元市総務部長部の新人・迫氏に惨敗した。
同市長選には史上初の4人が立候補し、告示日の19日から7日間の選挙戦が繰り広げられていた。しかし、森井氏の3年余りの市長職にあって、その言動のウソの多さや後援会幹部に対する法令違反の利益誘導、激励で市長の尻を叩いた支持者を逮捕させるなどの行動が問われていた。
小樽駅前第一ビル(稲穂2)4階のはざま俊哉選挙事務所には、投票が終了した午後8:00頃から、支援者らが集まり始め、午後9:00に開票が始まる頃には約100名になった。
総合体育館から随時、開票状況の報告が行われ、なかなか勝敗が決まらないことに、
支援者らはもどかしさを感じている様子だったが、当選確実が報じられると歓声が上がり、妻と次女を伴って事務所に現れた迫(はざま)俊哉氏(60)を祝福し、万歳三唱を行った。
迫氏は、山田勝麿元市長が抱えるだるまに目を入れると、喜びを表しつつ、森井市政にNO!を突きつけ勝利した新人市長として支持者たちを前に、「私が市長選にチャレンジして、これからが小樽の未来にチャレンジしていかなければならないと思っています。
市政は多くの課題を抱えている中で、これからは、小樽の将来に向けての街づくりの役割が私にはあると思っていますので、小樽の未来のチャレンジャーとして、市政にあたっていきたい。今後も皆さんのご支援ご協力をいただきたい」と挨拶。
支持者たちからは、多くの拍手が贈られ、最後に、1週間ともに遊説を行った運動員らから花束が贈呈され、喜びを分かち合った。
前回、小樽市長選でこれまでの既存体制のしがらみを訴え、史上最多の得票38,000を得た森井氏だったが、これまでの言動のお粗末さから、今回は、多くの市民から森井離れを招き、得票数も半減させ惨敗の結果となった。
21:00から開票が行われ、結果を待つ森井後援会事務所では、支援者が集まり不安な表情を浮かべ、テレビの速報を食い入るように見ていた。10:30過ぎ、迫氏に当確の一報が入り、ため息がこぼれ、森井氏の敗戦が現実となった。
まもなく、森井氏が同事務所に姿を現し、「多くの皆さんに支えていただいたにもかかわらず、このような結果になったことをお許ししただければと思う」と頭を下げた。
「しがらみを打破するための重要な選挙であると、有権者の皆さんに伝えられなかったと思う。急遽の選挙にもかかわらず、しっかり準備していただき、1週間思う存分戦わせてもらう環境を整えていただいたことに感謝する」と述べ、ねぎらいの拍手が沸いていた。
充実した選挙戦だったと振り返り、今後については、「白紙」と述べ、物事を考えられる状況ではないとショックを隠せない様子だった。
◎平成30年8月26日執行小樽市長選挙開票結果
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