春と秋の2シーズンで旬の味を楽しめる小樽近海のシャコ。秋も深まり、秋シャコ漁が10月15日(日)から解禁された。16日(月)の小樽市漁業協同組合地方卸売市場(色内3)には、水揚げされ直ちにボイルされた旬のシャコが、次々と入荷していた。
北海道でシャコ漁業が行われているのは、小樽市から石狩市浜益区までの石狩湾沿岸に限られている。市内では、祝津から銭函までの沿岸で盛んにシャコ漁が行われる。水深14~15mの海底で、刺し網を使って漁獲する。現在、市内では78人の漁師たちがシャコ漁業の許可を得ている。
シャコの漁期は4月から6月までの春と10月から12月までの秋の2シーズンに分かれている。春の漁は産卵前のシャコを、秋漁は夏季の脱皮から回復したシャコを狙って漁獲する。石狩湾のシャコは、海が荒れて海底が濁る時に、砂の巣穴から出てくる。この荒天でシャコが巣穴から顔を出す時を狙って漁獲する。荒天で波が荒れるかどうかでシャコ漁の漁獲高を大きく左右するという。
16日(月)の卸売市場には、朝里や船浜町方面からのシャコが揚がっていた。小樽市漁業協同組合・岩木剛専務理事は、「秋シャコは、春シャコと違って、子供に栄養が取られない分、身が引き締まって美味しい。明日のせりで値段が決まり、市場に出回ることになる」と、秋シャコのシーズン到来の市場のせり値の行方に関心を向けていた。