今年4月にスタートした小樽未来創造高等学校1年生と、小樽商業高等学校2・3年生、小樽高等支援学校2年生が連携して、外国人観光客に日本の文化を楽しんでもらおうと、6月28日(木)・29日(金)11:00から15:30まで、堺町通りにある利尻屋みのや小樽歴史館で茶会を開き、吹奏楽部の箏の演奏をBGMに、華道部による御点前が披露され、淹れたての茶が振舞われた。
この取り組みは、2007(平成19)年から、小樽を訪れる外国人観光客に日本の文化に触れてもらおうと始められた。複数回実施した年もあり、今回で15回目となった。
地元の教育機関と連携して、校外で教育活動の発表を積極的に実施。外国人観光客に日本の文化に親しんでもらい、寛ぎの場を提供するおもてなしを行い、地域に貢献することが目的。
残り1年9ヶ月で閉校となる小樽商業高校が培ってきた茶会を、統合した未来創造高校が継承していく重要な行事でもある。
初日28日は10:30から、茶会に先立ち、茶菓子を乗せる懐紙(A5サイズ・200枚)を手作りした支援学校の生徒7名と教員、未来創造高20人・商業高15人が出席して、伝達式が行われた。
同支援学校は、授業の一環で紙作りを行い、3年ほど前から協力。引率の教諭は、「実際に製品が使われているところを見るのはとても大事」とし、溝口茉衣さん(2年)は、「一生懸命手作りしたので、沢山の人に使ってもらいたい」と話した。
初参加の未来創造高生たちは、練習の成果を発揮し、英語で外国人観光客に話しかけ、お茶会会場に誘導。商業高生とともに、アンケート調査や誘導するなど仕事を分担。
一方、経験のある商業高華道部が茶を点て、吹奏楽部が、「さくらさくら」「荒城の月」「赤とんぼ」など、日本の童謡や唱歌を演奏し、訪れた観光客は、箏の音色に耳を傾けながら、饅頭と抹茶を味わった。
商業高校3年の山内乃莉香さんは、「沢山の人に声をかけて誘い、日本の文化に沢山触れてもらいたい」と話し、勇気を振り絞って、外国人観光客に話しかけていた。
タイから訪れていたカップルは、記念に写真撮影してもらったり、箏の演奏を聴きながら、饅頭と茶を味わい、「美味しい」と答え、折り紙で作った鶴や手裏剣を受け取り、竹馬を体験するなどして、日本の文化に触れ、終始笑顔だった。
未来創造1年の草薙織音さんは、「外での授業は楽しい」と話し、同じく木村彩李早さんは、「折り紙を折ったり、竹馬の手本を見せたり、楽しかった」と今日1日の感想を述べた。
昨年も同会場で2日間実施。約200名の観光客に茶が振舞われ、喜ばれたという。
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