柳を植えた歩道を妙見川(於古発川)の岸辺に作り、妙見川通り再生を市民の手で行う第2期工事が始まっている。
現在、妙見川沿いにある花壇を、しだれ柳を植樹した約50mの歩道に作り変え、街並みを整備する工事が進行中だ。
この妙見川・柳植樹工事は、ボランティア団体「夢の街小樽」(中村全博実行委員長)が、9月14日(木)から実施しているもので、転落防止柵を設置し6本の柳を植える予定だ。歩道のレンガ設置は、時期を見て行うことにしている。
かつて妙見川の両側はしだれ柳の並木道で、柳の下をゆかた美人が通った所だった。夢の街小樽実行委員会は、この妙見川通りを再生することで、小樽財政再建の一助とすべく、市民の手で1口10万円の協賛金を集め、平成17年から平成20年末の間で再生計画を進めている。
この話は、昆布専門店「利尻屋みのや」(堺町4・簑谷修代表)が主宰する、「おたる再生炉ばた放談」の中での話から始まり、夢の街小樽実行委員会が結成された。水辺活用で客を倍増させ、「柳の下のゆかた美人」が通る情緒ある街に作り変える夢のあるプラン。
財政危機の小樽市に頼らず、市民自らが費用を集めて行うボランティア方式で進められている。協賛金集めでは、この話を聞いた近所の小さな商店の親子から10万円が届けられたが、実行委では、この10万円は受け取れないと返しに行ったところ、母親に「息子がコツコツと貯めたお金で、小樽のために何かやりたいと出したものだから、持って帰って役立てて」と怒られたり、年金暮らしのお年寄りから10万円が届けられたが、これも受け取れないと返しに行ったが、「オレは食っていけるから大丈夫」と言われ、持って帰ってきたというエピソードがいくつもある。
小樽の善良な市民のやさしい心から発した善意の寄付の集まりの上に、市役所に頼らず市民自らの手で、この妙見川再生計画が実施されている。