おたる潮まつりに合わせて行われる「潮市民レガッタ」が、7月30日(日)8:30から築港臨海公園前貯木場で開催された。主催は小樽漕艇協会(大滝俊次会長)。
18歳から78歳までの男女計81名(14クルー)が参加し、男女別に経験者の部と一般の部に分かれて競技を行った。
競技は、漕手4人と舵手1人の計5人で乗り込むナックルフォアと呼ばれる艇で、300mのコースタイムを競った。漕手は進行方向に背を向けて漕ぎ、舵手が進行方向に向いて舵を取るスタイルで、息や左右の力のバランスが揃わないと船は真っ直ぐ進まない。
男女それぞれの一般の部に参加した2つのバミコ・ローイングチームは、おたる屋台村レンガ横丁で塚田由美子さんが経営するカジュアルバー「バミコ」に集まる常連客で構成されたチーム。
塚田さんは山梨県の高校時代に漕艇に魅せられ、猛特訓の末に全国インターハイで優勝したことのある実力者。小樽漕艇協会の市民レガッタを知り、体を動かす楽しみを伝えたいと、4年前から周囲の人々に声をかけて同大会に参加するようになった。
今回参加したバミコ女子チームは、全員漕艇初心者。これまで札幌茨戸にある漕艇場で2度練習をしただけで当日に臨んだ。女子一般の部は、バミコチームと小樽掖済会病院チームの2チームの参加だったが、わずかの差でバミコチームが勝利した。
同チームの中津江利子さんは、「船を漕ぐのは本当に気持ちが良い。勝てると思わなかった」と興奮気味に話した。
閉会式で同協会大滝会長は、「小樽の漕艇の歴史は長く、輝かしい過去があるが、現在、市民にはよく知られていない。今後はPRをしっかりと行い、認知されるようにしていきたい」と述べ、今回、初めてドローンを使った空撮画像をホームページで紹介することにした。
小樽では明治20年代に日本郵船や北海道炭鉱汽船、各銀行、商店連盟などが対抗レースを開催するなど、漕艇は古くから市民に親しまれてきたスポーツ。小樽漕艇協会は2020(平成32)年に創立100周年を迎えるが、これまで46クルーが全国優勝した輝かしい伝統を有している。
◎小樽漕艇協会HP ◎関連記事