NPO法人北海道ボランティアドックの会(高瀬忠則理事長)は、5月13日(土)・14日(日)の両日、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで、セラピードッグの活動をパネルと写真で紹介する催しを開き、開会と同時に興味を持つ市民や観光客が足を運んでいた。
トイプードルやシーズー・ラブラドールレトリバー・柴犬などのセラピー犬18頭とスタッフ20名が会場に集まった。通常、絵画や作品を紹介する美術館のギャラリーで、犬が集まったのは初めてのこと。
同会は1996(平成8)年に発足。現在、約240名の会員が140頭以上の犬たちと、札幌及び小樽・旭川・帯広など、全道各地の45箇所あまりの福祉施設や病院を訪問。患者や高齢者とのふれあいを通じて、笑顔や癒し・楽しさを共有している。
小樽市で活動していたセラピー犬も写真で紹介。9頭が亡くなり、8頭が引退。現在は、小樽わんわんパトロール隊会長の近藤満子さんの2頭の犬だけになってしまったため、小樽でセラピー犬を増やしたい思いがあり、活動を理解してもらおうと開かれた。近藤さんは、「一緒に活動してもらいたい。みんな待ってます!」と呼び掛けた。
初日の13日(土)10:00からオープニングセレモニーが開かれ、セラピー犬は行儀良く座り、来館者を和ませた。
会の紹介パネルや適性検査の様子、セラピー犬の活躍や日常の様子の写真を、会場にぐるりと展示し紹介した。また、犬のおやつを無料配布した。
同会・山田美佳セラピー委員長によると、「小樽では定期的に訪問している施設が2ヶ所あり、手稲や西区のセラピー犬が出張する。セラピー犬は、適性検査に合格しなければならず、元気であることが条件となり、寿命も短く継続が難しい。もっと、セラピー犬に興味を持ってもらい、まずは活動を知ってもらうことが大切。犬と一緒に福祉活動ができ、動物介在活動で、ふれあいを楽しんでもらう活動をしている」と理解を求めた。
友人の勧めで入会し、2年目になる砂川在住の柴犬・小次郎(5)は、おとなしい性格。飼い主の山本元さんが手作りし、人に近付けるように考案した三脚の椅子に静かに座って参加。深川市などの老人施設や福祉施設で、月2回活動している。山本さんは、「患者さんとふれあい、喜んでもらえることが嬉しい」と話した。
千歳在住の伊藤千鶴枝さんは、入会して9年目。2代目のトイプードル・レオ(5)と共に活動に協力。仕事の休みを利用し、千歳や江別の施設で活動している。
伊藤さんは、「施設の方々とふれあい、皆さんの笑顔を見ると癒される。訪問すると笑顔で出迎えて喜んでくれ、レオとともに、嬉しく至福の時間。犬を抱き、犬の温かさや軟らかさを感じ、笑顔になり温かな空気が流れる」と活動を喜んでいた。
14日は10:00から16:00まで、同会場で開かれ、セラピー犬は延べ24頭の参加を予定している。
◎北海道ボランティアドックの会