市立小樽図書館(花園5)は、こどもの読書週間(4月23日~5月12日)に合わせ、多彩な催しを開催中。
そのひとつ、小樽在住の絵本作家こぐれけいすけ氏作「どこいくの?」が、4月30日(日)11:00過ぎに完成し、同館児童室でお披露目会が開かれ、出来立ての絵本の読み聞かせを楽しんだ。
こぐれ氏は、同館100周年記念イベントの中でワークショップを初開催したことをきっかけに、オリジナル絵本を制作する企画をスタート。物語を連想する8つの表紙を提案し、来館者の投票で、透明な硝子コップが主人公の「どこいくの?」の絵本作りが始まった。
2月11日~3月25日の毎週土曜日に、同氏が制作のため来館。興味を持った児童らが、制作の様子を見たり、会話を楽しんだり、コップから連想するキャラクターを描き、作家と児童が貴重な時間を過ごした。
完成予定日が大幅に遅れたが、こどもの読書週間中に完成し、無事お披露目会が開かれた。
子どもや引率の保護者が集まって製本の様子を見守り、11:00過ぎに完成し拍手が沸いた。出来立てほやほやの初公開の絵本を、同氏が読み聞かせをして披露した。作家自らの読み聞かせは、感情の入り具合が面白く、参加した小さな子ども達までも笑い転げ楽しんだ。
花園小学校6年の本間あゆみさんは、何度も通って絵本ができるまでを見たり、同氏とも仲良しになり、「面白かった。このような話になるとは想像できなかった」と話した。
同氏は、「初めてのワークショップで、子ども達と話をしながら制作を楽しんだ。自分にとっても子ども達にとっても良い環境だと思い、今回の企画を持ち込んだ。図書館を利用してアイディアを考えることはあっても、制作はしてなかった。
他からの目が、自分を前に進めることになり、図書館で制作することでみんなの元気が、自分を焚き付ける(原動力)意味でもあった」と経過を振り返った。
鈴木館長は、「図書館は本を借りるだけのところではなく、みんなが集まって想像する場所でもある。制作する前で、真似をしながら絵を描いたり、可能性が生まれる。絵本ができる様子を見ることができ、とてもありがいたい」と話した。
完成した絵本は、今後、児童コーナーに展示する予定。
また、同館1階受付カウンター前では、GW特集「江戸時代で候」と題して、江戸にスポットをあて、江戸の名探偵や大江戸の人情物語、時代小説の名手たちなどに関連した本を並べ貸出している。
藤沢周平の「海鳴り」は、館長一押し。手作りの1603年から1867年の大江戸のあれこれ年表も展示中だ。
画集と複製画で楽しむ浮世絵の世界を紹介したコーナーもあり、毎日新聞社発行の「浮世絵」全20巻の中から、希望者には、浮世絵の複製ページをプレゼントしている。鈴木晴信作 「座敷八景 鏡台の秋月」や美人画や花鳥風景・役者絵など、5月16日(日)まで実施している。
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