高齢者への防火対策!消防本部と民間2団体が協定


 小樽市消防本部は、民間団体の小樽市介護支援専門員連絡協議会(川尻輝記会長・220名)及び小樽市訪問介護事業所連絡協議会(中村公一会長・30事業所)と、「要介護者及び要支援者に対する住宅防火対策の推進に関する協定」を締結し、要介護者等が安全で安心して暮らせる住宅防火対策を協働して推進することとした。
 締結に係る調印式が、4月11日(火)10:30から消防庁舎(花園2)4階消防長室で、川尻会長と中村会長、土田和豊消防長が出席して開かれた。
 同協定は、小樽市介護支援専門員連絡協議会及び小樽市訪問介護事業所連絡協議会と同本部が、要介護者と要支援者に対して、住宅火災報知機設置促進と住宅火災を未然に防止することを協働で推進することを目的としている。
firekyoutei.jpg 本市における住宅警報機設置率は、平成28年度は74%と未設置の世帯が3割近くを占め、また、火災による人的被害は高齢者が7割を占める現況から、高齢者と接する機会のある両協議会へ協働で推進したいと申し入れた。
 両協議会の会員が防災への知識と技能を修得することで、火災を未然に防止できれば、利用者の安心と安全に繋がるとのことから3者が合意した。
 川尻会長は、「ケアマネージャーは、高齢者が住み慣れた地域で安心した生活できるよう支援をしている。消防は、普段、市民の生命財産を守る活動と密接に繋がっている。協定を通じて、連携を図り、高齢者の生命等を守っていけるように協力したい」と話した。
 中村会長は、「ホームヘルパーは定期的に高齢者の自宅を訪問して、日常生活の支援をしているが、訪問時に体調の悪い人や倒られているケースもあり、今後、高齢化が進みケースが増える予想。ヘルパーがスムーズに消防へ繋げたり、救急の処置ができるようスキルを身につけ、高齢者の命を助けることに協力できればと思う」と話した。
 土田消防長は、「命のリレーをするために、今回の協定を調印させてもらった。3つの団体が連携して活動を密にすることで、1人でも多くの支援や介護を欲する人の安心安全を確保することができればと、同本部全力を挙げて協力したい。さきがけ実施し、成果を出して地域の皆さんに貢献できればと思う」と期待した。
 今後、同本部が両協議会の会員に対して、防火アドバイザー研修を実施する。住宅用火災警報器の設置促進、取り扱いの維持管理の方法及び必要性の理解、火災に直結するようなストーブの近くに物が置いてあったり、コンセント回りの汚れ、屋外のダンボールなど燃えやすい物の放置など、住宅防火対策に関する知識を身につけ、また、応急手当の方法などを講習し、救急の知識も身につけ、知識と技能のレベルアップを図る。研修会を何度かに分けて実施する予定。
 消火活動協力者が使用した消火器の補助事業に関する協定を、2012(平成24)12月に、一般社団法人北海道消防設備協会小樽市支部(宮本英司支部長)と締結し、今回が2例目となる。
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