小樽市消防本部は、消火能力に優れた泡を放水する圧縮空気泡消火装置(CAFS:Compressed Air Foam Systemsの略)を搭載した、新消防ポンプ自動車2台を導入。銭函支署(見晴町2)と朝里出張所(新光1)に、3月1日(水)から配備した。
泡を放水する新装置搭載で、最小限の水を使用して最大限の消火効率が得られ、期待を集めた。
6日(月)15:00から、消防庁舎車庫前で消防団向けに説明会を開き、各分団長や副分団長ら23名の消防団員が参加し、同本部浪岡郁夫警防課長の説明を聞いた後、泡の放水を見学した。
同本部では、火災時に対応した消防ポンプを搭載した車両17台を所有。その内、古くなった2台のポンプ車をCAFS装置を搭載した2台に更新した。すでに札幌市や後志管内でも同形のポンプ車を導入しているが、小樽市では初めてとなる。
同車は、小型4輪駆動車で機動力があり、水槽を有していることから、狭い場所での放水が迅速にでき、泡の放水で消火能力に優れ、坂道が多い小樽に適している。
同車両の概要は、長さ5.76m・幅1.96m・高さ2.97m・総重量6,675kg・水槽容量600リットル・乗車人員5名で、購入価格約8,300万円(2台分)。600リットルの水で泡放水が可能な時間は約7分で、浸透性や付着性(冷却効果)、窒息性(酸素供給遮断)が高いことにより、再燃防止効果も得られ、水と比較して約17倍の消火効果となる特徴を持つ。
ホースの重量も軽くなり、消防士1人で持ち上げることが可能となった。泡のタイプも粘り気のある水分量の少ないドライと浸透性が高く水分量の多いウエットの2タイプ。
同本部が使用する泡消火薬剤「ミラクルフォームa+」は、国家検定合格品で石鹸やシャンプーの原料となる植物性の界面活性剤で、海水でも淡水でも発泡性能を確保できる。
◎圧縮空気泡消火装置(CAFS)を搭載した新消防車両導入について