小樽港沖合に集結する第1管区海上保安本部所属の巡視船艇・航空機・ヘリコプターなどを使った総合訓練と体験航海が、7月22日(土)13:30から石狩湾で行われた。
海難技術向上を目指した総合訓練と、この訓練を見学する体験航海は、第一管区海上保安本部、函館税関小樽税関支署、北海道警察札幌方面小樽警察署、北海道総務部防災航空室、北海道警察本部地域部航空隊が参加する大掛かりな訓練。
出港前には、1日船長と1日海上保安官の任命式が行われた。船長には市立小樽病院の看護師の山下由香里さん(23)、保安官には札幌の井口敬夢くん(12)が選ばれた。1日船長と1日海上保安官は、この訓練の様子を見守った。
巡視船艇・航空機による海上パレード、高速連携機動訓練、海難救助訓練、違反船捕捉訓練などが行われた。巡視船そうやに乗船した約1,000人の見学者を前に、訓練を重ねた“海猿”たちのきびきびした訓練が展開された。
巡視船そうやの脇を巡視船艇、航空機が隊列を組んですれ違い、火災船の消火と海中転落者の捜索・発見・救助などや、密輸容疑船を追いかけ、“海猿”たちが逮捕する様子などが行われた。
目前で繰り広げられる迫力ある訓練の様子に、乗客たちからは拍手と歓声が上がっていた。赤岩の山田駿くん(7)は「すごい迫力だった。初めてこの船に乗って飛行機を見た。めちゃくちゃ格好良かった」、市内の戸田真由香ちゃん(7)は「うみまるくんと写真が撮れて嬉しい。また来年も飛行機や船を見に来たい」とはしゃいでいた。
1日船長の山下さん(23)は「訓練を面白く見ることが出来ましたし、安全を守ってくれていることを感じ感動しました。乗船してみて改めて感謝しないといけないと思いました」と感想を述べた。
今回の体験航海の申し込みは3,500人に及んだ。このうち、ネットによる申込みが急増し、昨年のほぼ2倍の1,307人が応募した。ネットでの応募がハガキを超える日も近いと、来年にも逆転がありうると関係者は見ている。