小樽市保健所は、7月7日(金)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の発生が、市内で非常に多く報告されているので警戒を呼びかけている。
今年は、過去4年間の集計でも非常に多くの発生が報告されており、昨年同期の70人と比べ約4倍の300人を数えている。
2003年には13人、2004年69人、2005年200人の発生だったのに対し、今年は26週目の半年間ですでに300人の発生が報告された。
市内の一保育所において園児の約2割近く、年長クラスでは約3割近く発生しており、警戒が必要と呼びかけている。
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は、唾液などを介した飛沫感染で、2~3週間の潜伏期(平均18日前後)を経て発症する。
症状は、唾液腺の腫大と発熱で、腫大する唾液腺は、耳下腺(耳の下)が多く、顎下腺(あごの下)は少ない。通常、腫大は、両側性にみられるが、片方のみが腫れ、続いてもう一方が腫れる場合もある。
年齢は、4歳前後の小児期に多く発症し、合併症として、無菌性髄膜炎(予後良好)や睾丸炎等を引き起こすこともある。
通常1~2週間で軽快するが、予防するにはワクチン接種であり、子供が集団生活に入る場合などの際は、事前に接種するように呼びかけている。また、流行防止のための水痘ワクチンも勧めている。