2017(平成29)年3月末をもって69年の歴史に幕を下ろす末広中学校の閉校式が、11月12日(土)10:00から同校体育館で、生徒165名を含め、保護者・卒業生・学校関係者・地域住民、来賓など490名が出席して開かれた。
1947(昭和22)年5月1日、新学制実施により手宮小学校の一部を仮校舎とし開校。これまでに11,267名が学び舎を巣立った。現校舎は1981(昭和56)年に完成。
市では、少子化に伴う児童生徒数の減少により、平成21年11月に作成した「小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画」に基づき、学校の統廃合を進めている。同中学校は、平成29年3月31日に閉校し、同じく11月5日に閉校式を行った北山中と統合され、来年4月からは、北陵中学校としてスタートする。
阿部修校長は、69年間の歴史を振り返りながら、「閉校により本校の未来が無くなるのではなく、生徒一人一人が本校の未来。生徒の心には本校で培った”最後まで諦めず、努力する気持ち”が、小さな炎となって燃えている。本校の最後の生徒として誇りを持ち、感謝の気持ちを忘れず、人との絆を大切に、人生を前向きに、目標を持って行動し、社会で活躍してくれることを期待する」と挨拶した。
生徒代表挨拶をした生徒会長の菅原空樂(そら)さんは、学校の思い出に触れながら、「末広中の残り4ヶ月間を、悔いなく充実して過ごし、最後の歴史を飾る。来るべき北陵中での生活がより良いものとなるよう、先輩が築き上げてきた末広中の伝統を繋げていきたい」と述べた。
この後、林秀樹教育長に校旗が返納され、生徒による合唱が披露された。合唱に力を入れてきた同校。心に染み渡るハーモニーに「ブラボー」の声が挙がり、大きな拍手が起こった。最後に校歌を出席者全員で唄い、閉校式は終了した。
同校卒業生でFMおたるパーソナリティ・ミュージシャンの石谷嘉章さん(35)は、「生徒の合唱に感動した。自分も二度ほど招かれて同校で演奏を行ったが、学校に足を踏み入れた時、卒業した20年前の気持ちが湧き上がってきた。閉校は残念だが、生徒の皆さんは新しい学校で頑張ってほしい」と話した。
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