第67回小樽市文化祭が、9月28日(水)から11月6日(日)までの39日間、市立小樽美術館(色内1)他で、小樽在住の芸術家達の作品展や催しが開催される。
初日28日(水)は、70周年記念美術市展(公募展)が同館市民・多目的ギャラリーと2階企画展示室で始まった。市展委員62点と公募した作品117点が展示され、市文化祭のスタートを飾った。
9:50から同館で開会式が開かれた。小樽市文化祭実行委員長・川村治男氏、森井秀明市長らが出席して、来賓、関係者、市民が見守る中、テープカットで開会を祝った。
川村実行委員長は、「芸術の秋を彩る催しとして、皆さん親しまれている文化祭を今年も盛大に開催でき嬉しく思う。盆栽展など様々な作品の展示を行う。特に、美術市展は、昭和22年丸井今井百貨店を会場に開催され70年を迎えた。いつも以上に力の入った作品が観られるものと、大いに期待している。ぜひ、市民の皆さんには、各会場に足を運んでいただき、芸術の秋に親しんでもらいたい」と挨拶。
小樽市文化祭よりも古くから開催を続ける美術市展は、今年で70周年を迎え、油彩・水彩・日本画・版画・素焼・パステル・工芸・立体(彫刻)・ミクストメディアの多彩な114名の117点と、市展委員62名の62点を1階と2階に分けて展示。見事な美術作品を鑑賞できる。
10年毎の節目に設ける「70周年記念大賞」には、市内平磯公園に写生に出かけ、市街の景色を100号サイズの油彩で描いた二俣榮さん(73)の作品「平磯公園からの市街展望」が選ばれた。
二俣さんは、高校の美術部に在籍していたこともあり、絵を描くことを続けてきた。「日頃、市展を目標に制作し、賞をいただき信じられない思い。今後も描き続けたい」と喜びをかみしめていた。市内の絵画クラブ「一聖会」に所属し、毎年、美術館での絵画展を開催し、作品を発表。受賞した作品も同会のメンバーと写生会に出かけた時に描いたもの。
市展賞を受賞した版画作品「生きる」の重岡靜世さんは、銭函在住で、58歳まで油彩を描き、版画に移行した。40年ぶりに応募して受賞し「仕事を退職し、全道展の会員となったり、絵本の挿絵も手がける。市展賞を受賞できとても嬉しい。今後は、自分の絵本を発刊したい」と話した。
今回の受賞で、二俣さん、重岡さん、市長賞の本間恵さんの3名は、市展委員に仲間入りした。
会場には、美術関係者や開催を待ちわびた市民らが大勢来場して賑わい、今後の制作意欲に刺激を受けていた。10月9日(日)14:00から15:00まで展示会場で、講評会を実施する。
70周年記念美術市展(公募展)
9月28日(水)〜10月9日(日)10:00〜17:00(最終日16:00) 入場無料
市立小樽美術館(色内1)1階多目的・市民ギャラリー、2階企画展示室
市展70周年記念委員展
10月19日(水)〜23日(日) 同館2階企画展示室 入場無料
◎平成28年度第67回小樽市文化祭開催日程