小樽市議会第2回定例会の会派代表質問の2日目が、6月14日(火)13:00から開かれた。新風小樽・安斎哲也議員の質問に、森井市長は答えられず、答弁調整のため18:50に休憩。19:30に再開したが直ちに散会となり、明日以降に持ち越された。
会派代表質問2日目は、共産党・高野さくら議員、民主党・佐々木秩議員、新風小樽・安斎哲也議員、無所属・石田博一議員の質問を予定していた。
市長就任後の本会議や予算委員会において、度々紛糾。その不安は会派代表質問2日目にして的中。またも紛糾に陥った。
安斎議員は、市長の公用車私的使用の疑いについて質問。
市長の公用車使用状況の資料を請求した時点でも提出に時間がかかった。事前に、質問の主旨を把握するためのレクチャーをしているにも関わらず、市長は「公用車の使用状況について、具体的な状況については市政運営上差し障りがあるので、個々の内容については答えられない」と答弁した。
再質問に入る前に、安斎議員から横田議長へ「公務であるのなら、答えを控えるのが分からない」と本答弁を促すよう求めた。
議長は、公務と切り捨てられたら議論は難しいとし、行政目的において答弁するよう促したが、市長は差し障りがあると考え、それ以上の回答は用意していなかったため、答弁調整のため休憩となった。
安斎議員は、要求した資料から、市長の公務としての行動予定表にない公用車の使用があったことを確認。その日時を示し行政目的は何か質問した。
市長は、「公用車の個別、具体的な使用状況については答えられない。それらを含め、すべて公務で使用している」と述べたが、舛添東京都知事と同じ公用車の私的使用疑惑が、小樽の森井市長にも浮上した。
また、安斎議員は、市長の辻立ち(街頭演説)について質問。
「就任後もなぜ辻立ちをするのか。日程や回数、市民からどんな課題を聞いたのか」について市長は、「街頭に立つことにより、市民の感触を肌で感じることが、市政を運営するものとして大事だと思い、辻立ちは、日時を決め対象者を集めて話すものではなく、出向いて考えを述べ、その時々の反応や思いを受け止める取組みであるため、日時や場所を公表していない」と答えた。
1番目の高野議員は、「周産期医療について、小樽協会病院の出産取扱いが中止となりまもなく1年。ハイリスクの妊婦が出産したくてもできないことに対して、市長はどう思うか、周産期医療の再開についての見通しについて」質問。
市長は、「今までも懇談会を実施し、北海道を含めた関係機関にアプローチし、北後志全体で支え、環境を整えたい。後志管内において再開するべき。産科医師の不足で厳しい状況。現在実現できていない」と、何も対応できていない状況を明らかにした。
また、中央・山手地区の中学校の統合については、小樽商業高校が閉校後に学校施設を統合中学校に活用する教育委員会の案について、共産党は、「これまでの定例会で中学校設置基準の矛盾を指摘してきた。それでも、小樽商大との連携などを考え適切だとしたが、西陵中学校地区別懇談会では異論が出た。320m離れた場所に屋外運動場があり、商業高校の跡利用をあきらめ、中央山手地区の中学校の統廃合を白紙にもどすべきでは?」と、市長の見解を求めた。
市長は、「教育委員会では、少子化に伴う小中学校の児童生徒の減少や学校施設の老朽化に対応し、教育環境の向上を図るため小中学校の再編を進めている。市としてもそれに向けて協力したい。中央山手地区の統廃合については、現在、地区別懇談会を重ね、その推移を見守りながら、より良い環境となるよう教育委員会と連携しながら取組みたい」と述べた。
佐々木議員は、市長の今回の人事は失敗ではないとの答弁を受けて、「間違いを認めた上で原因を探り、改善点を見つけ新たな方法を探していく。その過程で市職員をパートナーとして、議会と切磋琢磨して、共に成長していく。一番心配なのは、そういう姿勢を見せることで、総務部長になる人が出てこない。反省することを見せることで、やってみようと思う人が出てくる」とし、人事についての考えを求めた。
市長は、「今回の人事は、失敗したとは感じていない。人事においては、個々における能力を高めることはもちろん、市民の皆さんの期待に応えるよう、市役所機能・組織を高めることが重要。その視点で取組みたい」と述べた。
また、除排雪に関して、入札条件やその他について、業者に説明する前に議会へ説明するよう強く要望した。昨年、大きな変更はないとしたにも係らず、直後に変更が示されたため、しっかりと議会での約束を求めた。
今回の代表質問では、事前に質問内容を通告し、レクチャーを行っているが、市長は回答できなかったり、依然、答弁逃れも多いため、スムーズな審議ができず、森井市長の答弁姿勢が紛糾の原因となっている。
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