森井秀明小樽市長は、自身の後援会通信を、定例市長記者会見では「読みました」と答弁したが、開会中の市議会本会議では「読んでいません」と、どちらかの答弁が虚偽であることを、平気で答弁した。市長がこの二枚舌のウソ答弁に、どう整合性をとるのかが注目されていた。
これに対し、森井市長の取った策は、驚くべき責任逃れの荒唐無稽の方策だった。既に、小樽市のHPのトップにアップされ、文書化されている市長記者会見録を、あえて訂正してその場逃れを図った。
このため、1月29日の記者会見で、質問した小樽ジャーナルに対し、訂正依頼の名目で、記者の質問を変更するように求めたが、小樽ジャーナルから断固拒否されたことが報道され、注目を浴びていた。
しかし、この市長の公文書の訂正は、刑法の文書偽造の罪に該当するおそれが極めて強いことが、法律家の見解からも明らかになった。
偽造の虚偽文書を真正文書に訂正するのは、文書偽造には当たらないが、公文書の真正文書を虚偽文書(不真正文書)に偽造することは、明らかに文書偽造の罪に該当する。
森井市長は、このような基本的法律のルールの一片すらさえ知らずに、部下に、訂正を指示し、刑法を犯すように仕向けていたことになる。
公文書を偽造してまで、自らのウソを糊塗しようと暴走する小樽市長は、誰が何を言っても聞く耳を持たないが、このまま、議会答弁のウソをそのままで、錯誤などと言う理由はともあれ、記者会見録の訂正にこだわる限り、市長失格の烙印が押され続けることになる。
正しいことと悪いことの区別すら付けられない市長が、ウソを正しいこととして市政を運営することの行く末は、市民からの離反を招くだけで、森井市政の前途は、大きな黒い霧で包まれることになった。
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