「旧手宮線クリーンアップウォーキング」が、6月2日(金)、午前と午後の2回に分けて行われた。快適な環境づくり実践促進連絡会議とJR北海道(株)小樽ブロックの共催。沿線住民や各団体の職員たちが、線路周辺に落ちているゴミを、ウオーキングを兼ねながらひとつひとつ丁寧に拾っていった。
午前中は、相生町踏切から寿司屋通りまでの区間で実施。地域住民など約60名が参加し、山田町の藤田典子さん(77)は、「私は地域のために何も出来ないから、せめてこのぐらいはしなければいけないと思って毎年参加しているのよ。みなさんとこうやって参加出来ることがうれしい。また来年も参加します」と、火バサミでゴミを拾っていた。
午後は、手宮の交通記念館ゲート前から小樽駅前中央通りまでの区間。同連絡会議の盛岡悟平会長(85)は、「観光客の人も多いからね、ボランティアの人もたくさん集まって、手宮線をきれいにしてくれて本当にうれしい」と、高齢を感じさせぬ元気さで取り組んでいた。
旧手宮線は、1880(明治13)年に北海道で最初の鉄道として開通した。道内と本州を結ぶ石炭輸送の大動脈として活躍したが、石油エネルギーへの転換で、1985(昭和60)年に廃止された。今でも交通記念館から南小樽駅まで鉄路が残っており、JR小樽駅前の中央通りから寿司屋通りまでの510mの区間は、旧手宮線散策路として整備され、小樽の冬のイベント「雪あかりの路」などにも使われ、多くの人が訪れる観光スポットにもなっている場所。