花の魅力を存分に楽しむ「合同華展」が、10月25日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開かれ、4つの流派の豪華絢爛な作品が競演し、来場者の目を楽しませている。
小樽市文化祭に毎年参加し、草月会北海道支部グループ緑・華道家元池坊小樽支部・小原流小樽支部・深雪アートフラワー遠田絢子教室の4つの流派が集まり、それぞれの特徴を活かした作品を展示。
華道家元池坊小樽支部は、現在70名ほどの会員が所属し、特別会員や準会員をはじめ、小中学生も参加。2日毎に前期10名と後期14名の作品を展示。
池坊は、立花・正花・自由花の3つのスタイルに分かれている。池坊独自の作品展では、550年の伝統に則り、「正風体」の作品がほどんどだというが、同文化祭ということもあり、来場者に楽しんでもらいたいと、生活様式に合わせ現代風にアレンジした「新風体」を用いた作品も展示している。
栗栖玲子前支部長は、ゆりやユーカリをアクセントにした立花新風体の作品を出展。小学6年生の斬新な花器を用いた作品も並んだ。栗栖氏は、「家元の考えでもある子ども達にも花に興味を持ってもらい、合同展を楽しんでもらいたい」と話した。
深雪アートフラワー遠田絢子教室は、10名による芸術的な造花であるアートフラワーの共同作品を出展。ガーベラとかすみ草の作品と、コオニユリやけしの花を豪華にアレンジした作品を展示し、洗練された色彩や形、手作りならではの華やかさをアピールした。
会員らは実物を鑑賞し、細かい特徴を捉えて作品づくりに励み、実在する花のみを本物そっくりに丁寧に造っている。会員のひとりは、「自分の腕次第で花が生きる瞬間が楽しい。個性豊かなコオニユリを見てもらいたい。会場の他の作品にも見惚れてしまう」と話した。
合同華展 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー10月25日(日)まで・入場無料