自然生態観察公園として知られている長橋なえぼ公園(幸1)では、残雪の隙間の雪解け水の中から、湿地植物のミズバショウやザゼンソウが、あちこちで顔をのぞかせ始めた。
昨日から快晴が続く4月5日(水)は、陽春の光と雪解け水の音が公園内に響く。まだまだ残雪が多い園内の散策路の傍らにある、ミズバショウの湿地とザゼンソウの湿地では、その姿を観察することが出来る。
この公園は、1893(明治26)に小樽苗穂(びょうほ)として開設され、小樽近郊の国有林に、植林事業のために苗木を供給するとともに、敷地内に見本として植林された、それが、現在見事な森林として成長し、植物や野鳥、昆虫と触れ合え、自然の仕組みを知ることが出来る自然生態観察公園となった。
ミズバショウは、4~5月頃、湿地や湿り気のある野原に咲く。草丈は40~80cmで、葉がバショウに似ていることからこの名がついた。白と黄緑のコントラストが綺麗な花。「暖かい日が続けば、約1週間くらいで花が見られるでしょう」(管理事務所)という。
ザゼンソウは、4~5月頃、低地から山地の湿地に生える多年草。黒紫色の背の丸まった仏炎苞をつけ、内には多数の花をつけた肉穂花序が収まる。「今はまだ3分くらいですね。明日から天候が悪くなると聞いていますので、咲くのは遅れるかもしれませんね」という。
今冬の豪雪の影響は少なく、ミズバショウとザゼンソウは例年通りの成育状況となっているいう。札幌管区気象台では、5日(水)北海道内のさくらの開花予想が発表された。小樽市内にも徐々に花の季節が歩み寄って来ている。