9月20日〜26日は動物愛護週間で、全国各地で関連事業が開かれている。
北海道後志総合振興局や小樽市保健所が主催する、不幸な犬や猫を減らそうと「ペットの飼い主さがし」が、9月21日(日)、小樽市犬管理所(長橋1)を会場に開かれた。
今年度から、飼い主探しに加え、小樽獣医師会・牛頭圭介獣医師や、北海道後志総合振興局保健環境部環境生活課・幌村幸司自然環境係長による、「ペットの適正飼養を学ぶ講話」や、ヒューマンドッグトレーニングサービス・インストラクターによる「犬のしつけ教室」が開かれ、大勢の市民が関心を寄せ集まった。
小樽市保健所生活衛生課職員5名、北海道後志総合振興局職員2名、小樽市犬管理所ドッグエンジェルHIKARU、北海道動物愛護推進員ら15名がスタッフとなり対応した。
「ペットの飼い主さがし」は平成7年に始まり、今までに、犬265・猫341・ウサギ2・ハムスター4・モルモット5・カメ4の累計611頭の、新しい飼い主が見つかっている。
対象としては、生後2ヶ月以上の健康な犬や猫・その他のペットで、危険動物は除き、犬は登録しているものを条件としている。決定方法は、飼いたい人が数名の場合は抽選で、また、譲りたい人が飼いたい家族を、動物の性格などから希望する場合もある。
会場には、チワワ1頭(オス・8〜9歳)と、生後2ヶ月以上の猫14頭が、新しい飼い主を探していた。
一番に白い猫の飼い主に決まった市内の前田さんは、「前に飼っていた猫に似ていたので決めたが、人気があったので諦めていた。飼い主になれて良かった」と喜んでいた。
ペットの適正飼養に関する講話では、「動物や習性・性格を理解し、命を全うするまで愛情と責任を持って、飼い続けてもらいたい。20年以上も長生きするペットもいるので、その間に、生活や環境が変化し、飼い続けるのが難しくなることもある。ペットを飼う社会的マナーを守ってもらいたい」と話した。
小樽市犬管理所では、迷子になった犬や放棄した犬のみを保護し、犬舎で管理している。6頭までは保護することができるが、現在、保護している犬はいない。また、飼っていたペットを、同所で火葬(有料)することもでき、愛犬・愛猫の慰霊碑も建立され、いつでもお参りすることができる。
小樽市保健所生活衛生課・花房裕輔氏は、「昨年、小樽市犬管理所で殺処分した犬は3頭、猫は約140頭以上もある。野良猫に餌を与えたり、散歩中に糞をそのまま放置しないよう、飼い方を見直してもらいたい。2月に白老で、5月には小樽でシェパードが噛みつき、犬を飼う目が厳しくなっている。近所に迷惑をかけないように、ペットが死ぬまで面倒を見てもらいたい」と話した。
14:30頃には、11頭の猫の飼い主が新たに決まり、譲りたい人や飼いたい人からも笑顔がこぼれた。