小樽地区救急法赤十字奉仕団(前田正夫委員長)では、9月7日(日)10:00から14:00まで、サンモール一番街(稲穂1)で、市民を対象に、活動パネル展や救急法のデモンストレーションと体験会を実施し、同奉仕団の指導員などが参加し対応にあたった。
国際赤十字・赤新月社連盟では、毎年9月の第2土曜日を「ワールド・ファーストエイド・ディー」と定め、更なる救急法の普及を目指し、各地で関連した事業を行っている。小樽地区においても、赤十字事業と奉仕団活動をパネルで市民に紹介し、救急法(心肺蘇生法・包帯法)のデモンストレーションと体験会を行ない、AEDの使い方や救急法の基礎知識が書かれた冊子やティッシュなど250部を通行人に配付した。
同団体の活動パネルには、スキー指導員らが務める小樽スキーパトロール隊の救護活動風景や、年2~3回ほど、赤十字救急員を養成する講座の様子を紹介している。また、東日本大震災後、釜石市へ1週間~10日ほど、2回に渡り派遣した救護の様子をパネルで紹介。
心肺蘇生法の体験では、レサシアン(パリのセリーヌ川で引き上げられた少女のあまりにも美しい遺体を、心肺蘇生法訓練用マネキンに開発)を2体並べ、子ども用や赤ちゃん用のマネキンも展示した。指導員は、心肺蘇生法の手順を実際に行って見せ、その後、参加者へ分かりやすく説明しながら実践させた。
AEDは、訓練用を使用し、パットを指示された位置へ貼り付け、機械の指示に従う。AEDを扱うのは、心肺蘇生法を習得した人が行なうことが望ましく、「当会では、一度の体験だけではなく、できるようになるまで指導することを目的としている」と、担当指導員は話した。
また、素早く大勢の人に手当ができる三角巾の包帯法を実演した。二等辺三角形の巾を使用し、頭部や腕の怪我に素早く処置をして見せた。本結びをすると解き方が容易となるなど、結び方の説明があった。
同奉仕団は、1962年5月発足し、現在18歳から83歳までの約140名が会員。スキー場や海浜での救護活動、救助員養成講習会の開催、災害救護など、様々な活動を行っている。
前田委員長は、「一家にひとりは救護法ができる人を目標に、出前講座なども積極的に行っている。多くの方に参加してもらいたい」と話した。
市内50代の女性は、心肺蘇生法を体験し「何度か体験したが、質問に答えてもらえて良かった。いつどうなるか分からないし、家族に何かあった時に、少しでも役に立ちたいと体験してみた。AEDをいつ使うのか聞き、安心して手伝えると思う」と話した。