小樽市立向陽中学校(黒川裕之校長・天神1)では、心身ともに健康な体を作る「食」をテーマにした「自分の才能を発揮させる簡単な方法」と題した食育講座を、9月3日(水)、本校体育館で6時間目の特別活動の時間を利用して行なった。全国生徒101名と職員・保護者が参加し、正しい生活習慣や食事について学んだ。
同校では、PTA教養部の協力を得て、子どもの健全な成長に役立つ体験講座を開催し、昨年度は、姿勢指導を開催。今年度は、成長期の子ども達に欠かすことのできない「食」をテーマに開かれた。
全道各地で講演会活動を行う栄養指導のプロ・札幌市立平岸高台小学校栄養教諭の須合幸司氏(30)を講師に招き、正しい食事の大切さを理解し、理想的な生活習慣を身に付けることを目的として開かれた。
須合氏は、管理栄養士・健康運動指導士を持つ栄養教諭。栄養教諭とは、児童・生徒の栄養の指導及び管理を司る教員のことで、2005年にスタートした職業。
須合氏は、あらかじめ生徒に生活や食についての問題のプリントを渡し、回答しながら話を進めた。「寝る子は育つ」とフランスの「朝食は金・昼食は銀・夕食は銅」の2つのことわざを上げ、食の大切さや規則正しい生活の大切さを示した。
父親や母親の身長を計算式にあてはめ算定する予定最終身長の求め方を紹介し、身長の発育の鍵となる成長ホルモンは、睡眠と深い関わりがあることを伝えた。まさに、中学生が成長ホルモンの分泌が活発な時期であり、適度な運動で筋肉を鍛え、寝る前にスマホやパソコンを使用せず、熟睡することが重要だと説明。
食事では、ご飯(炭水化物)とおかずを一緒に食べる時だけ、筋肉に栄養が運ばれるため、ご飯とおかずを組み合わせる必要があると伝えた。
飲み物の糖分について触れ、3gのスティックシュガーを配り、どんなに甘いか体験させた。清涼飲料水に、スティックの砂糖が何本含まれるかを質問し、いかに多いかに驚き、砂糖を取りすぎてしまうシステムを知った。
また、中3学力テストでの成績を、食事の摂り方で分け調査したところ、朝食が大切であることが実証された。初めに伝えた2つのことわざ(寝る子は育つ・朝食は金)の意味を、講演が終わる頃には理解できる、有意義な時間となった。
2年の女生徒は、「寝る前にiPadを使っているけど、寝る1時間前には止めようと思った。「朝食はパンを食べていたが、ご飯に変えようと思った」や「朝練などがあり、朝食を食べていなかったが、こらからは朝ご飯を食べるようにしたい」など、生活習慣を改善する一歩となった。
◎スポ育ABC