新光トンネル「貫通式」 道横断自動車道

 北海道横断自動車道小樽ジャンクション工事の新光トンネルが無事に貫通し、8月6日(水)10:45から、同トンネル内で「貫通式」が行われた。
 中松義治小樽市長、中村裕之衆議院議員、北海道後志総合振興局宮川秀明局長など来賓16名、工事施工業者60名、東日本高速道路株式会社関係者25名の約100名が出席した。
 初めに、貫通点の除幕が、同社小樽工事事務所田中潤一所長により行われた。前方のスクリーンに貫通の様子が流れる中、所長の合図でトンネル内の幕が下ろされ、万歳の声が響き渡った。
 貫通点の清め、通り初め、樽神輿の入場や鏡開きと、「貫通式」の儀式に則り行われ、中松市長の音頭で乾杯し、貫通を祝った。
tunnerlkantsu.jpg 発注者の同社北海道支社小島治雄支社長は、「札幌オリンピックに先立ち、1971(昭和46)年12月、北海道で最初の高速道路が開通した。それが小樽インターから札幌インターまでの道路。あれから43年の月日が経ち、2020(平成32)年には、東京でのオリンピック開催が予定されている。
 現在、余市ー小樽間の高速道路においては、オリンピックに先立ち、平成30年に開通を予定するべく事業を進めている。2006(平成18)年3月31日に事業着手し、現地の測量
・設計協議と、現在では、必要な面積の93%の契約を完了している。
 余市ー小樽間完成の暁には、札幌と後志を結ぶ幹線として、多くの方々にご利用いただき、北海道全体の活性化に寄与するものと考える。安全に注意しながら、2018(平成30)年の完成に向け、最大限の努力をしたい」と挨拶し、出席者全員でトンネル内を歩き、それぞれの思いで貫通式を祝った。
 新光トンネルは、余市インターチェンジから小樽ジャンクションまでの全トンネル7本のうち、1番東側に位置するトンネルで、1番最初に貫通した。トンネル延長は464m。小樽側幹線地区と新光地区の境界付近の山裾を貫くトンネル。2013(平成25)年12月から昼夜2交代で、24時間掘削し約7ヵ月で貫通した。掘削方法は機械掘削(ブレーカー掘削)。
 同トンネルの特徴は、464mの中央部に土被り10m程度の区間があり、地表面の沈下が懸念され、トンネルの掘削工事が当該箇所へ到達する前に、地上から垂直縫地ボルト工(鉄筋ボルト377本をトンネル天端まで打ち補強する工法)で、地山を補強し掘削を行ったという。事業費約13億円。
 田中所長は、「平成30年の完成を目指し、今日は大事な一歩となる。ここまで順調に来れ、感慨深い。着工にあたり、東側からの侵入を考えたところ、用地の関係で西側から着工となった。土の被りが薄いトンネルで、技術的に難しかった。掘る前に対策を練りながら進めた。地元の皆さんには、用地の提供など感謝している」と話した。
 北海道横断自動車道(余市ー小樽ジャンクション)NEXCO東日本
 北海道の高速道路整備について
 関連記事