来る3月31日で98年の歴史に幕を閉じる、小樽市立堺小学校(東雲町9・森真由美校長)で、児童と教師がひとつになって、お世話になった堺小に感謝の気持ちを込め、3月10日(金)10:30から全校餅つき大会を行った。
“ありがとう堺小 かんしゃのきもち つきないおもいで”と題した餅つき大会には、全校生徒54名・教職員12名と父母ら20名が集まって、最後にみんなが参加しての楽しい思い出を作ろうと企画された。
「寂しいとか悲しいとかはみんな同じ。でも今の生活を楽しく過ごして、堺小で楽しかった分、新しいところで一生懸命過ごしてもらいたい」(森校長)との思いが込められた。
10日(金)のお昼は、餅つき大会と全校給食が組み合わされたユニークなランチタイム。バンダナとエプロン姿の54名の生徒が5班に分かれて、ぺったんぺったんと餅つきを順番に行っていった。先生の力を借りて一生懸命に杵を使う子や、ひとりで力強くつく子で賑わった。「かっこいい」、「すげぇ」、「こわ~い」、「がんばって」などと大はしゃぎ。
餅つきを終えた班から、ついた餅を手でピンポン玉の大きさに丸める作業に入り、顔を粉だらけにする子などで笑いが巻き起こっていた。12:00からは、自分たちのついた餅を食べる給食の時間。今日のメニューはうどんにつきたてのお餅。餅はきな粉・醤油の2種類とうどんと一緒に食べることができ、児童たちを喜ばせた。
テーブルに給食が揃うと、「おいしいご飯の前にお話させて下さい。今日みんなで餅つきをしたことをいつまで大切にしてもらいたい。今日のことを心のカメラに“しっかり”写してもらいたい。そして、大人になっても見れるようにしっかりしまって下さい」と、先生からの言葉にみんなも聞き入っていた。
平田宥斗(7)くんは、「もうみんなで餅をつく経験が出来ないと思うから、心に残るように一生懸命餅をつきました。楽しかった。それに、自分たちでついた餅だからすごいおいしかった」、木村愛里(12)ちゃんは、「お餅おいしい。 おなかいっぱいでもう食べられない。最後に良い思い出になりました。みんなと別れるのは悲しいけど、今日の餅つきで全部吹っ飛んだ」と、笑顔できな粉餅を食べていた。
越智進也(9)くん・川村優希(9)くん・道端佑弥(9)くん・田中紗羅(8)ちゃんは、「おかわりいっぱいした。おなかいっぱいだよ。楽しな」と、ほっぺたを膨らませ餅を食べていた。会場に来ていた木村高代(66)さんは、「息子も娘も堺小だから涙が出てきちゃいます。今は孫2人が通っていて、色々なことが思い出され感無量です」と、涙を目に浮かべながら子供たちの様子を見守っていた。給食の後は、全校生徒でクイズやゲームをして楽しんだ。堺小最後の6年生の卒業式は、3月19日(日)。