グラスデザインコンテスト最優秀者 制作工程を見学

 7月25日(金)から27日(日)、旧手宮線を会場に開催する「第6回小樽がらす市」に併せ、行なわれた「グラスデザインコンテスト」中学生の部で、最優秀賞に潮見台中学校3年生の保川朋佳さんのデザイン画が受賞。そのデザイン画に基づき、7月11日(金)17:00から、硝子工房il PONTE(色内2)のガラス工房で、同工房チーフの永田琢也氏がグラスを制作した。その工程を保川さんと母親が見学した。
glasscontest1.jpg 今年の同コンテストは、高学年を対象とた小学生の部193件、中学生の部59件、一般の部16件の268件の応募があった。その中から、実行委員会による厳選な審査を行った結果、小学生の部では、最優秀賞1件・優秀賞2件・入選6件・佳作8件。中学生の部では、最優秀賞1件・優秀賞2件・入選1件・佳作6件。一般の部では、最優秀賞・入選は該当なし・優秀賞1件・佳作1件の結果となった。
 「あさがお~夏の思い出~」をタイトルにした保川さんのデザイン画が、中学生の部に応募した59件の中から最優秀賞に選ばれた。最優秀賞・優秀賞・入選までの作品17点を造型し、同がらす市で展示し、終了後、受賞者にプレゼントされることになっている。
 保川さんは、使うことを考えてコップを思いつき、形を考えた時、丸くて大きな物が良いと、小さい頃から好きだった、見ていると元気になる癒しの花のあさがおを思い付き、真っ赤なあさがおと緑の葉っぱをデザインしたという。
 永田氏は、大まかな流れを説明してから作業に取り掛かり、その都度、工程を細かく説明した。保川さんは、デザインしたグラスがどんな風に出来上がるのか、ワクワクした様子で見守った。
 同コンテストの審査員も務める永田さんは、「審査の段階から楽しみながら参加している。ガラスにした時の想像も含めて、保川さんのデザイン画は、美意識が詰まっていた。その分、制作にはプレッシャーもあり、真っ赤なあさがおの色を出す工夫や、葉のいきいきした感じを出すのが難しかった」と話した。
glasscontest2.jpg 工房には、ガラス制作に必要な道具が置かれ、釜からの熱で40℃ほどとなる。その中で、保川さんも、ガラスを吹いたり、間近で工程を見学した。
 徐々にあさがおの形ができ、葉脈がある葉を手際良く4枚作り、30分くらいで完成。完成したグラスは、釜の中でゆっくり冷まされる。
 同工房では、すでに、他の受賞者の作品を2点制作。保川さんのデザインしたグラスと一緒に、がらす市で展示される。
 制作工程を見学した保川さんは、「すごく楽しかった。完成したグラスに水を入れて写真を写したり、アイスティーを飲んでみたい。がらす市に自分がデザインしたグラスが展示され、嬉しいけど緊張する。普段からデザインするのが好き。好きなことを仕事にしたい」と嬉しそうに話した。
 永田氏は、九州出身で小樽に来て7年目。2年前から同工房のチーフとなり、皮製品やガラス製品の製造・販売、吹きガラス体験を行う。同がらす市に参加するのは、今年で4年目。会場では、ガラス製品の販売と併せて、美術館前・色内広場で、移動釜による野外吹きガラス制作体験とデモンストレーションを4人で担当し実施する予定。
 第6回小樽がらす市
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