小樽経済苦境の第一歩!博物館「はるかなる樺太」展!


kara1.jpg 小樽市博物館(色内2)の月がわり展「はるかなる樺太」が3月1日から始まった。
 古地図に表された樺太(現在のサハリン)や、定期航路のあった時代の「真岡(マウカ・現在のホルムスク)」の市街地図など約20点が、1日(水)から展示されている。
 博物館の月がわり展は、「小樽の歴史や自然を別のアングルで見てみませんか?」と、収蔵するさまざまな資料を月ごとに紹介しているもの。今回は、小樽の発展と経済苦境の第一歩となった、樺太航路と小樽とのつながりを紹介する写真や地図などを展示。
 樺太とは、北海道から臨むことが出来る島。江戸時代の後半から日本人が意識し始め、幕末にはサケなどの漁業も経営されていたという。
kara2.jpg 小樽とのつながりは、1903(明治36)年の樺太国境画定以降深まる。日本郵船や大阪商船の定期航路が設けられ、市内の商店も豊原(ユジノサハリンスク)、真岡などに支店を作っていった。
 当時は、真岡に2万人、豊原に4万人の日本人が住んでおり、サケ、木材、紙などが小樽へ運ばれ、小樽からは、樺太に住む人たち6万人の生活物資などが運ばれていた。しかし、敗戦後、活況を呈していたこの樺太航路を失い、「小樽の経済的苦境の第一歩となった。今回、展示している中で、真岡市街図は珍しいもので、市博物館でも初めて展示する」(石川直章主任学芸員)という。
 3月中、同館には、当時の日本の建物や過去が記された真岡・豊原市街図、昭和初期の樺太観光絵葉書などが並んでいる。
 3月の月がわり展「はるかなる樺太」は、3月1日(月から31日(金)までの9:30~17:00。入館料大人300円、高校生・70歳以上の市内在住者150円、小中学生無料。問合せ:33-2439 小樽市博物館。

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