没後73年の小林多喜二墓前祭! 


 青空が広がる2月20日(月)、プロレタリア作家として知られる小林多喜二の没後73年の墓前祭が、奥沢墓地(奥沢5)で行われた。
 小林多喜二(1903.10~1933.2)は、小樽で成長し小樽商大に学び、小樽の街をこよなく愛していた。治安維持法違反容疑で逮捕されたが、思想的政治的立場や信念を変えることを拒否した多喜二は、29歳という若さで当時の特高警察の拷問で虐殺された。市内の同墓地で静かに眠っている。
 命日の20日(月)13:30から、小樽多喜二祭実行委員会主催で開かれた墓前祭には、本州や九州の全国各地からの参加者約50名が集まった。墓を囲む参加者の前で、寺井勝夫実行委員長は、「小泉政治の国民いじめの政治が進む中で、小林多喜二が、国民の自由と平和を守るために命をはったことに、我々が一致団結して守っていかなければいけない」と挨拶をした。
 晴天に見舞われた20日、強い日差しが多喜二の墓を照らしていた。真っ赤なカーネーションを持った参加者たちが、次々と墓前に献花していき、岡山県から来た阿部昇(65)さんと総子(62)さん夫妻は、「小樽が好きでよく来ていま したが、昨年までこの多喜二の墓前祭が行われていることは知らなかったんです。岡山でのテレビ番組で知り、今年はこの日に合わせて小樽に来ました。献花が出来て本当にうれしいです」と、多喜二の墓を見つめていた。
 18:30からは、「多喜二記念の夕べ」が日専連7階ホール(稲穂2)で、文教大学名誉教授・中国河北大学名誉教授である松澤信祐さんを講師に迎えて「20世紀に輝く小林多喜二」と題した記念講演が行われる。