市議会代表質問 自民と共産の2会派


 小樽市議会第1回定例会の代表質問の1日目が、3月3日(月)13:00から開かれ、自民と共産の2会派が質問を行った。
 自由民主党・鈴木喜明議員と共産党・北野義紀議員が代表質問に立ち、財政問題や教育行政執行方針についてや水道料金等の合理的改善についてなどを質問した。
 鈴木議員は、「平成26年度の小樽市教育行政執行方針」について質問。平成26年度の効果的な施策についてや小学校の外国語教育として小樽イングリッシュキャンプについて、教育現場でのICT機器(実物投影機)の活用について聞いた。
0303council.jpg
 上林教育長は、「昨年、西陵中学校において、秋田大学の教授を招き公開授業を行ったが、1度の取組みでは、限られた人数での研修となり、来年度は、共同研究として市内2校の中学校で年間を通じて授業研修を継続し、成果を多くの教員に広め、小樽の中学校の指導力に繋げる。
 昨年実施の小樽イングリッシュデイを、今年は、1泊2日でおたる自然の村で実施し、日常生活を通じて生きた英語を実践する。小学校の児童を持つ保護者を対象に、早い段階から家庭の中で進路を考え、学習意欲の向上に繋げることを目的として『高等学校合同進路説明会』を実施したが、子どもも参加して話を聞かせたかったとの声が多く、来年度は、対象者を市内の小中学校の児童生徒及び保護者に開催を予定している。
 また、小樽市小中学校情報モラル対策委員がネットパトロールを強化し、ネットトラブルに対する抑止効果を高める。体力については、これまで学力向上を重点的に取組み、今回の結果、子どもたちの体力が予想以上に低下していることから、来年度は、学力に加え体力にも気を配り取組みを進める。
 ICT機器(実物投影機 )を活用した授業改善の取組みは、操作が簡単で効果が大きいことから、授業改善を図り、学力の向上に努め、全校最低1台を整備する。教職員を対象に実技体験の研修会や実際に活用する公開授業を行う」と答弁した。
 次に、北野議員は、小樽市の財政問題について、「市の財政の深刻さは、他会計からの借入れが膨らむと、まさに財政再生団体に足を踏み込むことと同じになる。市長の言う他会計からの借入れが事実上の赤字だとすれば、現在の方がはるかに財政は深刻なのではないか、記者会見でも、財政再建の道半ばか入口だと言い、深刻さが増しているかの説明を求めた」と質問。
 中松市長は、「市の現状認識については、財政調整基金の取り崩しによる財源対策で、収支均衡の予算編成となった。本市の財政は余裕あるものではなく、限られた財源の中で、安心安全である暮らしの取組みや市内経済の活性化に向けた取組みに加え、今回新たに次代を担う子ども達の取組みを優先的に予算編成した。
 真の財政再建とは、赤字団体に転落することのないよう、今後も中長期的な収支を見極め、毎年度の予算編成時において、他会計からの借入れに頼ることなく、一般会計が本来の収支バランスをとることと考える。平成24年度以降は、他会計から新たな借入れを行っておらず、市長に就任しした平成23年度には、約54億8千万円あった借入れ残高も、26年度末では、約42億3千万円まで減少した。財政再建に向け、着実に前進していると感じている。しかしながら、この借入れの相殺には、約12年ほどかかる予定であり、現状としては道半ばと考える」と回答。
 また、次期市長選の考えは、「本市が抱える課題に全力で取組んでいる所であり、進退については、残された任期に全力を傾注し、その上で適切な時期に判断したい」と回答した。