小樽港第2ふ頭で、2月17日(金)建物を解体する重機の音が響き渡った。これは、2月10日(金)に崩落した、市営の大型倉庫の解体撤去作業の始まりを告げる音だった。
小樽市内の観測史上第2位の記録的な豪雪で、2月10日(金)に、小樽港第2ふ頭にある市営大型倉庫の屋根の大部分が崩落した。このため、市港湾部では、建物全体に倒壊の危険があるため、急遽、2月17日(金)から同倉庫の解体撤去作業を始めた。
崩落した大型倉庫は、第2ふ頭にある市営3号上屋で、竣工してからすでに54年が経っている、老朽化した鉄骨モルタル平屋建(約2,900平米)。北海道通運株式会社が929平米、北日本倉庫港運株式会社が832平米を使用していた。
解体撤去作業が行われているのは、北海道通運株式会社の929平米のうち約700平米。貨物置場として使用し、同社のタイヤが下敷きになっているため、中の様子を見ながら、タイヤへの被害を最小限にするため、作業は慎重に行われている。作業期間は17日(金)から24日(金)までの1週間の予定で、約360万円の費用がかかる。
残り2,200平米の解体撤去作業も早急に契約を進め、「来週中には全部の撤去作業に入りたい」としている。
市港湾部では、「中の貨物への被害もまだ分からない。作業中にも被害が出てしまってはいけない。強風や吹雪などの影響で、屋根の破損した部分などが作業中に飛んでいく可能性もあるので、慎重に進めていかなければいけない」としている。
全体の解体撤去作業は、5月上旬までの予定で進められる。全部の撤去作業が終わらないと、貨物への被害状況も分からないという。この崩落倉庫全体の撤去作業費用は2,200万円ぐらいかかるとみられ、市は第2号ふ頭荷捌き地整備事業費を、2月14日(火)に専決処分にしている。
大雪の重みで崩落した市営倉庫に、新たに解体撤去費用がかかることになり、財政赤字の小樽市には、頭の痛い出費となりそうだ。
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