12月4日(水)8から日(日)まで、市立小樽美術館(色内2)1階の市民ギャラリーを貸切り、小樽写真研究会(浅賀正生代表)主催の「堂堂展Vol.22」が開催中だ。
堂堂展の名前には、「上手いも下手も抜きにして、初心者もプロも堂々と」という意味が込められている。その意味通り、写真のサイズも枚数も自由で、1人あたりの展示スペースが与えられている。自由に自分で発表したい写真をレイアウトし、10名の個展のような写真展を楽しめるのも、堂堂展ならではの特徴。
同会は、月1度の例会を開き、写真の講評はなく、会の運営を話し合うことに重点を置き、撮影はそれぞれに活動している。
多目的ギャラリーでは、特にテーマを決めず、8名が自慢のショットを出展している。また、今回8回目となる企画展「Deep」は、色内・港町をテーマとし、市民1・2ギャラリーを会場に会員10名の作品を展示。さまざまな視点で色内や港の風景を撮影している。
電話ボックスや倉庫群の路地のシュウメイギク、冬の色内界隈など、写真を見て初めて知る色内や港町が、こんなにも多いことを改めて知らされる。カラー写真が多い中、モノクロ派健在。10人中4人が自分で現像した作品。
3年前から本格的に写真に取り組む宮崎裕幸さんは、企画展には、3年前に撮影したものと今年夏以降に撮影したA3ノビサイズでモノクロに仕上げた20点を出展。中野植物園や百合が原公園などの植物をテーマに、いろいろな手を加えて栽培される中、自然の力で育つ花や葉を木漏れ陽があたる瞬間や、人物との合成などを行い、独自の世界を生み出している。
宮崎さんは「写真は自由に表現でき、撮った後からセレクトして、自分の表現したいものへ創り上げる。木漏れ陽や夕方の射光などを取り入れてみる」と話した。
会場には、お気に入りのレコードを持ったポートレート、市内のレストランの料理を撮影し、ポスター風にレイアウトした作品、帆船寄航時の夕暮れ時や朝日と合わせたり、日和山灯台沖を進む光景など絶妙なタイミングで撮影した作品など、市内を中心に撮影した風景に、来場者は見入っていた。
「10人の個展が集まったような写真展。それぞれが自分でレイアウトし個性がある。この機会に是非見てもらいたい」とPRした。
堂堂展Vol.22 ―企画展:Deep 色内・港町― 12月4日(水)~8日(日)10:00~17:00
市立小樽美術館(色内2)1階市民ギャラリー 入場無料