平成25年度小樽市総合博物館自由研究作品展が、本館(手宮1)2階回廊で、11月16日(土)から24日(日)の火曜を除く9:30から17:00まで開かれている。主催は小樽市総合博物館。
市内の小中学校の児童生徒から、歴史・自然・科学等に関する作品を募集することによって、興味・関心を高め、創造性の育成を図るため、6年前から開催。募集作品は、①観察や実験、②地域に関する調査・研究、③工作、④標本・科学写真及びスケッチ等で、キットやプラモデルなどは該当しない。
今年度は、小学校12校から88作品、中学校3校から28作品、小樽少年少女発明クラブから1作品の応募総数117作品を全て展示している。昨年は、小学校104作品、中学校18作品の計122作品で、昨年より5作品応募が少なかったが、自分で工夫し、実際に足を運んで人に聞き調査したものなどの作品が増えてきているという。
同館学芸員が審査員となり、117作品の中から優れた作品43作品を入選とし、入選作品から特に学芸員が勧める作品には、学芸員推薦作品として7作品、学芸員推薦の中で、特に館長が推薦する「トノサマガエルとツチガエルのジャンプ力調べ」望洋台小学校4年・西尾勇海君の作品を館長推薦作品とした。
同作品は、滋賀県長浜市で、トノサマガエル17匹、ツチガエル14匹、アマガエル1匹を捕まえ、ジャンプした距離を測り、カエルの種類や体長や足の長さで違いがあるかを調べた。測定した距離を体長や足の長さで割り比べ、体長や足の長さの違いでは、はっきりとした差はないという結果となった。
同館担当学芸員は、「実際に外へ出てカエルを捕まえ、ヒストグラムで解析し、数値的な処理にも関心がある。周りのアドバイスを受け、成果として優れている」と高く評価した。また、「親子で一緒に取組み、子どもへアドバイスやコツを伝え会話が生まれる機会となる」と話した。
水分を含む海藻の標本と植物も採集して標本にした作品や、オルゴール共鳴箱と題して、カニの甲羅を使ったオルゴール、ひょうたんのランプシェード、惑星の模型、チラシを切って丸めてビーズをあしらった暖簾、ミクロ150倍植物の花粉を調べた作品など、子ども達が一生懸命に取り組んだ作品を展示している。
札幌大学1年の異文化コミュニケーションのゼミメンバーは、「工夫され素晴らしい。自分達の小学生の頃には作ることができただろうかと作品を見て感じた。丁寧に綺麗な字で書かれていて感心した」と話した。
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