小樽市役所(山田勝麿市長)では、今冬の除雪費として当初予算で9億4,000万円を計上していたが、例年をはるかに上回る450cmの降雪量に追われ、すでに当初額の94%の予算を使ってしまった(1月31日現在)。このため、2月1日付で、2億3,000万円の補正予算を専決処分して、除雪費総額は11億7,000万円で執行すると発表した。
新たに補正した2億3,000万円は、除排雪にかかる委託料2億400万円、貸出ダンプの車両借り上げ料2,600万円となっている。市の除雪費が10億円を超したのは過去に7回あり、11億7,000万円の額は、過去3番目となる。
「過去には3回補正をかけた年度(平成11年)もあり、今年度も状況によってどのようになるか。我々としては、降雪が治まってくれればと思うが」(鈴木忠昭助役)と、自然を相手だけに神頼みの様子だ。
大雪により市に寄せられた苦情も1,845件と多く、昨年1シーズンの1,479件を既に366件も超えている。苦情のうち半数が除雪の要望で、排雪の要望がこれに次ぎ、あとは、作業後の苦情や砂袋の補充要請となっている。
2月に入り、これからが小樽の雪のシーズン本番を迎える。赤字予算の計上で、除雪費の増加分は、そのまま累積赤字の増加となって現れるだけに、これからの降雪次第では、さらに苦しい局面も予想される。