小樽在住の外国人を対象に、小樽市と小樽市文化団体協議会が主催する「日本文化体験会」が、10月19日(土)9:30から、小樽市生涯学習プラザ(富岡1)で開かれ、中国・ドイツ・フランスなど7ヶ国の19人が参加した。
同体験会は、平成6年から年1度開催し、今年で20回目となる。茶道を裏千家淡交会小樽支部から中島京子氏、生け花は小原流小樽支部の斉藤豊葉支部長、書道は臥龍社・牧野伊津氏、ちぎり絵はにじの会の白鳥照子代表が講師を務めた。
9:30に集合した参加者は、3班に分かれ、各班が交代で、茶道、生け花、書道を約40分以内で体験し、ちぎり絵は、空き時間に随時体験した。参加者はだれもが熱心で、予定時間を延長して行われた。
茶道体験では、会場にある茶室に正座し、各自に配られたお茶を、中島氏の丁寧な説明のもと、ふんわりしたお茶を点てた。自分で点てたお茶は、右隣の人が飲む。参加者は、「苦い」「美味しい」と味わい、茶道を体験した。中島氏は、「お茶は季節を楽しむセレモニー。普段から楽しいお茶を心がけている。日本の文化と生活を楽しんでください」と参加者に話した。
生け花では、斉藤支部長とスタッフ7名が指導にあたった。スナップ、ガーベラ、レザーファンを使用し「綺麗に見える姿を表現し、リズム良く生けて楽しんでもらえるよう工夫した。剣山や花切バサミを使用し、日本の伝統文化の生け花を分りやすく体験していただけたと思う」と話した。参加者は、スタッフにポイントを教わりながら花を生けていた。
書道では、牧野氏が黒板を使い詳しく説明した後、「ゆうぐれ」「永遠」「春陽秋風」「前進希望」「歴史伝統」の中から好きな文字をそれぞれに選び、筆を持ち、半紙にゆっくりと書き始めた。初めてとは思えない立派な出来具合に関係者も驚き、参加者も満足していた。
ちぎり絵では、来年の干支の馬を使ったキットが用意され、白鳥氏やスタッフが指導にあたった。白鳥氏は「和紙の良さを知ってもらおうと、毎年参加している。来年の干支の馬を使った色紙を製作した」と話し、参加者は、鬣や尻尾を貼り、20分ほどで完成させていた。
小樽商大の交換留学生として、9月25日に中国から来樽したハオ・テイエン・シュさんは、「日本のアニメやドラマが好きで、自宅で日本語を勉強した。日本の文化の着物にも興味がある。茶道は少し苦いが美味しいかった。書道は難しく、生け花が一番面白かった」と話した。
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