奥沢水源地の魅力を体感しようと、小樽青年会議所が中心となり、秋晴れの9月22日(日)9:30から、奥沢水源地手前広場に集合し「親子で楽しむオリエンテーリング」と「秋の散策会」の2つのパートに分れ楽しんだ。
13:00からは、NPO法人教育プラネットフォーム北海道が主催する「5,000本の植樹」が行われ、午前と午後を合わせて400人が参加した。
開催に先立ち、同青年会議所の上野智真理事長は、「奥沢水源地の魅力をさらに多くの方に知ってもらおうと企画。奥沢水源地は水源地の機能を失い、今後の活用が検討されている。今日1日、水源地の魅力を感じ、意見を寄せてもらい、青年会議所としても同水源地の活用について、行政に対して話していきたい。楽しい1日を過ごし、小樽の宝の魅力を存分に感じてもらいたい」と挨拶した。
同青年会議所では、8月末の同水源地のライトアップに続くイベントで、普段は立入禁止となっている水源地周辺の自然の素晴らしさを体感し、今後の水源地の活用方法を、市民と一緒に考えようと開催した。
2つのパートの内、Aパートは、親子で参加し、水源地6ヶ所のチェックポイントを地図をもとに探し出し、仕掛けられクイズやゲームを楽しんだ。
Bパートは、同会議所作成の水源地内の地図を見ながら、メンバーの阿部一雄さんらがガイド役となり、普段は立ち入ることの出来ない水源地内を散策した。
最初に、自然の浄化能力を利用しゆっくりと時間をかけてろ過する「緩速ろ過方式」を見学した。下部40cmは石、上部70cmは砂が敷かれているとの説明があった。
水すだれを通り、今は無きダムの内部に歩を進めた。稼動時とはがらりと景観が変わっており、以前の写真が展示され、その違いを知ることができた。参加者は、説明に耳を傾けながら、ダムがあった当時を懐かしんでいた。
ダムは、粘土を主体とするアースダムで、堤高は28.15m、堤長は234.5m。現在は、ダムの堤体をV字状に削り、水路を設置している。当時、水没していたところを散策し、取水塔や夫婦橋がかなり高い場所に位置しており、その水位の深さを体感した。
そこからさらに奥地を散策していると、植樹会場では、午後からの植樹にあわせ、財団法人地球環境戦略研究機関国際生態学センター長・宮脇昭氏が、24人のスタッフに植樹の方法を説明していた。
その後一行は、水源橋まで行き、散策を楽しんだ。途中、クワガタ虫やセミの抜け殻、オオウバユリなどを観察しながら、景観を楽しんだ。
市内天神町在住の女性は、「近くに住んでいるが、水がどのように浄水場に流れているのか分らなかったが、今日の説明で初めて知った。景色も良く、普段入れない場所なので良い経験をさせてもらった。こんなに素晴らしい場所なのでもったいない。是非、活用してもらいたい。ダムがあった頃は、野鳥が来ていたが、残念に思っていた。もっと広め、閉鎖しているところを開放し、催しを開いてもらいたい」と話していた。
◎小樽青年会議所HP
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