人権週間に伴う啓発活動として、今年で5回目となる「人権フェスティバル」が、12月8日(土)・9日(日)にウイングベイ小樽(築港11)5番街1階ハイタッチコートで開かれている。
主催する札幌法務局小樽支局内・小樽人権擁護委員協議会(石上源應会長)では、12名の人権擁護委員が窓口となり、人権に関する相談に応じている。
12月4日から10日までを人権週間とし、国連が世界人権宣言(前文と30の条文から成る)の採択を記念して、12月10日を”人権デー”と定め、期間中、全国で様々な活動が行われている。
同フェスティバルでは、困りごと何でも無料相談所を設置。子ども、女性、高齢者、障害者などが人権侵害を受けているとの訴えや、対人関係、近所の雪や土地の問題、雇用トラブルなど広範囲にわたる相談を受け、弁護士、民生委員、労働基準局などと連携を計り、解決へと導いている。
また、啓発品を配布し、子ども向けに、イメージキャラクターのまもる君とあゆみちゃんの着ぐるみと写真撮影をしたり、人権を分りやすく知ってもらおうと、おりがみコーナーを設置した。
中学生に人権を題材にした作文を募集して「人権作文コンテスト」を開き、その作文の一部を掲示している。札幌地方大会優秀賞と小樽人権擁護委員協議会賞受賞作品も掲示し、買物客は熱心に目を通していた。北後志管内の各中学校では、人権をテーマにした取り組みを活発に行っており、今年は180名が応募している。体験を通した説得力があるレベルの高い作品が多いという。
同協議会の活動をパネルで紹介し、市内小学校を中心に、幼稚園・保育所・中学校へ出前講座を開いている人権教室の様子が紹介されていた。また、人権の花運動では、花の苗を寄贈し、優しい心で花を育てようと取り組んでいる。
市内の親子連れは「買物へ来て知り、子どもの同級生の作文が掲示されていて、素晴らしいと思った。子ども達は普段、何も考えていないように思っていたが、深く考えているんだと感じた。いじめなどは身近な問題だと思う」と話した。
同協議会・島常雄副会長は「10:00前から相談に来た方が待っていて、市民にフェスティバルが浸透してきた。この機会を通じて、人権擁護に関心を高め、思いやりの気持ちを持って接してもらいたい。友達や高齢者、ハンディを持った方への思いやりをアピールしたい」と話した。
12月9日(日)は、10:00から15:00まで開催。13:00から14:00まで、同支局長から一日人権擁護委員に委嘱された市内中学生7名が、啓発品の配布を行う予定となっている。