筒抜けだった新病院入札情報? 事前に漏れた入札者名


 市立病院統合新築の建築主体工事の3度目の入札が、8月24日(金)午後2時から、市立小樽病院6階講堂で行われたが、事前に入札者名などが、漏れたのではないかという疑惑が挙がっている。
 市病院局では、「24日(金)の開札では、郵送された入札書を開封し、入札者及び入札価格のみを読み上げて終了し、その後、技術提案書の内容審査を行い、評価点を算定し総合評価審査委員会の審査などの手続きを経て、落札者を決定する」とし、24日の入札成立に伴い、27日(月)午後4:30から、総合評価審査委員会を開き、落札者を決定することにしている。
 この手順では、24日(金)の開札日までは、入札者及び入札価格は、明らかになることはないはずだった。病院局では「入札の参加申請があったことは認めるが、何社だとかは入札日まで一切明らかにできない」としていた。
 しかし、本社に寄せられていた入札情報をもとに慎重に取材した結果、開札3日前の21日(火)に、「新市立病院入札8/24開札 3度目の正直なるか?」 (2012/08/21)の記事を小樽ジャーナルに掲載した。
 記事の中で、「3回目の建築主体工事(予定価格50億4,329万円)の入札参加申請には、スーパーゼネコン(大手建設業者)5社のうち、竹中工務店を除く、大林組・清水建設・鹿島建設・大成建設の4社と、準大手ゼネコンの戸田建設と中堅ゼネコンのフジタの計6社が、エントリーした模様だ。このうち、スーパーゼネコンの3社が、地元企業との共同企業体(JV)を組んでおり、残りの3社が単独企業でエントリーしたと見られる」と指摘した。
 24日の入札開札日に、郵送された入札書を開封し、読み上げられた入札者名は、驚くべきことに、本社記事と全く一致した。
 記事では、「スーパーゼネコン(大手建設業者)5社のうち、竹中工務店を除く、大林組・清水建設・鹿島建設・大成建設の4社と、準大手ゼネコンの戸田建設と中堅ゼネコンのフジタの計6社」と指摘。入札者名は、一社も違わぬものとなった。さらに、「ゼネコンの3社が、地元企業との共同企業体(JV)を組んでおり、残りの3社が単独企業」との指摘も、フジタの辞退があったものの、組み合わせについても全く同じだった。
 入札情報は、あくまで秘中の秘とされるが、予定価格50億円もの巨額入札で、報道記事と入札者名が全く一致する事態があったことは、どこかで情報が事前に漏れた疑いが強い。
 28日(火)の落札者決定公表前に、これらの疑惑を解明する必要が今求められている。
 また、24日の入札結果について、一番札(大成:45億3,896万2,000円)と二番札(大林・阿部:45億3,900万円)の入札価格の差額が、50億円の巨額工事なのに、わずか38,000円しかない点に不自然さを指摘する声も上がっている。
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