「第11回おたる天狗山夜景の日」が、8月25日(土)、小樽天狗山で開かれ、大勢の人々で賑わった。主催はおたる天狗山夜景の日実行委員会。
天狗山山頂から市街を見下ろす景色は、ミシュラングリーンガイドジャポン(観光案内本)2009・2011で星1つを獲得。北海道三大夜景の1つに数えられ、観光客や市民に人気を得ている。
市制施行80周年を記念して平成14年に始まり、今年は、市制施行90周年の記念行事として行われた。イベントや小樽自慢のグルメが屋台を連ね、子どもから大人まで幅広い世代が楽しめるイベントとなっている。
18:00より山頂特設会場で、オープニングセレモニーが開かれた。実行委員長の中央バス観光商事株式会社・村上雅彦代表取締役社長は、「緑も深くなり、夏の終わりが近づいている。小樽の夏を締めくくる祭りと知られてきた。北海道三大夜景として、日が落ちると夜景が綺麗になり、存分に楽しんでもらいたい。スタッフ一同パワー全開で迎えたい」と挨拶した。
中松義治小樽市長は「多くの人が足を運び嬉しく思う。小樽の観光スポットはどこですかと聞かれると『天狗山山頂から見る小樽の夜景』と答える。市制施行80周年に夜景の日が始まり、歴史を感じる。イベントや屋台もあり、一緒に楽しみたい。ミシュランで1つ星を取り、夜景を楽しむ皆さんが増えてくれると良い」と話した。
その後、700個の色とりどりの風船が離され、空高く舞いあがり、観客から大きな歓声が上がった。
ステージでは、札幌ジュニアジャズスクール・ビックアップメンバーのライブがあり、参加者は、夜景を眺めながらジャズに耳を傾けていた。同スクールは、中学校1年生から3年生までの21名が地元住民との交流事業やノルウェーへ遠征などの活動をしている。日頃の練習成果で、本格的な演奏が会場に響き渡っていた。
19:00からは名物の天狗さんが登場し、多くの人々が取り囲んでいた。天狗の鼻をなでるコーナーを設け、子どもから大人まで、大勢の人が願いを込めて天狗の鼻をなでていた。市内の幼稚園年長クラスに通う斉藤匠吾君は「天狗の鼻は長かった。面白かった」と笑顔で話し、母親は「小樽に住んで2年半、初めて夜景の日のイベントに来た。夜景が綺麗だった」と話した。
山頂ファミリーゲレンデでは、19:00から小樽星の会が中心となり、星空観測会が開かれた。雲が多くあいにくの空模様の中、4台の望遠鏡を設置。中には、直径30cmもある望遠鏡もあった。土星や白鳥座の頭の部分に位置する赤と黄色の星が並んだアルビレオを望遠鏡で観察。織姫や彦星、天の川などを、ボランティアスタッフの説明を聞きながら、60人以上が星や月を望遠鏡で見て楽しんだ。
帰りのロープウエイは、長蛇の列ができ、2,000人以上が天狗山の夜景を楽しんだ。
8月26日(日)は10:00から、天狗山神社の例大祭「第31回おたる天狗山まつり」が開かれる。