旧青山別邸のペーパークラフト 歴史的建造物の模型づくり


kenchikumachi.jpg 子ども「ケンチク まちづくり」教室が、2月25日(土)10:00から、小樽貴賓館(祝津3)1階ホールで開かれ、1923年に建てられた番屋建築旧青山別邸の模型づくりが行われた。主催は小樽都市文化研究会。
 6年前より職人の会の中で、能舞台の起し絵図(ペーパークラフト)製作体験が開かれ、小樽市外の子どもが多く、今回は、小樽の子どもに向けて、歴史的建造物の模型づくりを通して、建築物の特徴や都市建設の歴史を学び、まちづくりに興味を持ってもらおうと企画した。
 同研究会(三ツ江匡弘代表・会員5名)では、職人の会、科学の祭典に参加したり、日の出を観測、景観まちづくり学習として、”町に言葉の贈り物”をテーマとし、地区の代表する風景を撮り、特徴を書くなどの活動を行っている。
 ペーパークラフト製作体験会では、113銀行、能舞台、旧青山別邸、旧向井呉服店支店倉庫の歴史的建造物を作り、これまで5回ほど開催した。今回は、橋本克久氏を講師とし、事前に旧青山別邸を1/167に縮小したパーツを紙で作り、折り目を入れたものが用意された。
 橋本氏は、40年ぶりに小樽へ戻り、小樽の建物画を描いていた。そこへ三ツ江氏と出会い、「建物画の立体も良いかと8年前から模型づくりを始めた。試行錯誤の上、完成という言葉はなく、より良くし成長していくもの」と話す。
 参加者は、説明を受けながら、丁寧に製作に取り組み、起し絵図(折り曲げて起こすと全体の様子が分かるように作ったもの)を製作し、1時間ほどで完成した。
 参加した渡部満さんは、「ひとつずつ作り上げ、最後に開いた時、全体が見え自分で作った感動がある。ただのクラフトではなく、小さい子から大人まで楽しめる。製作者の苦労があると思う」と話した。
 三ツ江氏は、「歴史を活かす調査をしているが、そこから先はどう活かすかバリエーションがない。以前訪問したフランスではこのような模型があり、これは良いと思い具体化した。建築家の専門家として図面にすると、壊れた時に修復に使用するだけで、活用方法はないかと考えた。観光に繋がり、地域の社会教育に繋がるだろう」と話した。