28日から開会した小樽市議会第3回定例会は4日間の休会を経て、10月3日(月)に本会議を開き、各会派の代表質問に入った。
3日(月)13:00から開かれた会派代表質問では、自由民主党・小前真智子、共産党・古沢勝則、公明党・斉藤陽一良の3議員が立ち、市長・教育長及び関係理事者に質問を行なった。
3会派とも、小樽市が抱える最大の課題である財政問題やアスベスト問題、教育問題などに質問が集中した。
中でも、白紙撤回に追いこまれた小樽市の小学校の統廃合問題で、量徳小跡地に建設を予定していた新市立病院の建設が見込めず、窮地に立った市長が、急遽建設地を第2候補の築港地区に変更したが、これに対しても、商業団体等の強い反対の声が上がっている。自民党の小前議員がこの新病院の築港地区建設について市長の考えを質した。
小前議員は「新病院の築港地区への建設反対運動の団体を含め、反対運動が一層活発になってきた場合、どのように反対者の理解を経て建設推進をしようとしているのか」と反対の声が上がる中での築港地区での建設に疑問符をつけての質問を行なった。
これに対し市長は、「ご承知のとおり、小学校適正配置計画はPTAなど関係者の理解を十分得られず、量徳小の跡地での建設は断念せざるをえないという結果になりました。新病院の建設は施設の老朽化と二つの病院を抱えている非効率化を考えると、早急に解決していかなければならない課題でありますので、築港地区での建設を精力的に進めていかなければならないと考えている。反対運動が強まった場合、こういう経緯を十分説明しながら理解してもらうよう努めたい」と、あくまで築港地区での建設推進を強調した。
しかし、新病院の築港地区の建設には、これまでの市の試算による巨額の建設費用負担に、さらに土地取得費が上乗せされることになり、危機的財政状態をますます悪化させる要因になる。現在、国立や道立の病院は、大幅な見直しが迫られ、民営化への道を辿っている。この中で、巨額の借金の返済にさらに借金を重ねている小樽市が、なりふり構わず新病院建設の道を歩んでいることは、極めて疑問とせざるを得ない。今後の市議会での真摯な議論と良識ある結論が待たれるところとなっている。
4日には引き続き、平成会、民主市民連合の残された会派代表質問が行なわれる。質問に立つ会派の新病院建設に関する質疑が注目される。