小樽市(山田勝麿市長)と小樽市教育委員会(西條文雪委員長)が強力に進めてきた、4小学校の統廃合を図る「小学校適正配置実施計画(案)」が、取り下げられた。この決定が、9月13日(火)13:00から開かれた、小樽市議会の学校適正配置等調査特別委員会で報告され、市議会各会派が取り下げを歓迎する異例の展開となった。(写真は量徳小)
「小学校適正配置実施計画(案)」の取り下げは、9月8日(木)開催の教育委員会第22回臨時会で決定された。その内容は、1.「小樽市小学校適正配置実施計画(案)」を取り下げる。2.小樽市立堺小学校を平成18年3月31日で廃止し、同校の通学区域を、平成18年4月1日より、小樽市立稲穂小学校及び小樽市立花園小学校の区域に編入する、というもの。
これにより、これまで統廃合の対象だった4校のうち、量徳小・手宮小・北手宮小の3校の、2006(平成18)年度の廃止は、白紙に戻された。堺小については、小規模校としての統廃合につき、保護者の総意が得られたとして、2006(平成18)年度3月31日で廃止されることになった。
実施計画(案)の取り下げは、これまで開催された説明会で、保護者の賛同が得られず、4万人を超える反対署名が集まったため、市も強行策を諦めて、白紙撤回に追い込まれた。
教委の菊譲教育長は、「50回以上開いた説明会では、4校に留まらず、全市的な計画を作れという意見が多かった。今回は案を取り下げたが、再度、全市的な見直しで、小樽の小中学校全体の適正配置を考え、学識者や市民を入れた審議会で進めていく」とした。
今回の教委の取り下げ決定に市議会各会派は、「思い切った決断」(自民)、「取り下げを評価」(公明)、「運動の成果」(共産)、「撤回はかなりの英断」(平成会)、「決断に敬意を表する」(民主市民)と、諸手を挙げての歓迎意向を示した。
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