小樽市の施設や学校でのアスベスト(石綿)使用が明らかになる中で、市の総合体育館で、3月2日(水)に続き、7月31日(日)にも、アスベストがアリーナ観覧席通路に再び落下した。このため市は、8月1日(月)18:00から体育館を全館閉鎖にした。
7月31日(日)20:00頃、総合体育館を管理しているNPO法人小樽体育協会の職員が見回り中に、アリーナ観覧席の通路に落ちていたアスベスト片(約6cm×4cm)を発見した。
このため、利用者への健康被害を懸念した市は、急遽8月1日18:00から総合体育館の全面閉鎖を行った。3月にアスベストが落下した総合体育館アリーナでは、月1回の空気中濃度測定を実施し、飛散状況の監視を行っている。7月25日の測定結果でも一般大気中と同じで異常はなかったという。
しかし7月31日(日)に、3月2日(水)に続き、同じ観覧席付近で再度の落下となった。これは庁内アスベスト対策委員会の鈴木忠昭助役が、8月1日19:30からの記者会見で明らかにした。
市は今冬にも、同体育館の天井を二重にする囲い込み工事を、約8,000万円をかけて実施することにしていた。しかし7月31日の再度落下で全面閉鎖となったため、閉鎖期間中にも工事を前倒しで行うことも検討している。
このための現地調査を、8月2日(火)11:00から行い、この結果を得て除去を含めた工事方法を新たに協議し、早急に回収に取りかかることにしている。
スポーツシーズンたけなわの最中での全館閉鎖は、利用者への影響も極めて大きいものがある。天井から降ってくるアスベスト対策に、市も追われることになり、他の施設や学校でのアスベスト問題が、小樽市でも緊急な課題として急浮上し、赤字予算計上中の市財政に大きな負担を与えることが必死となった。
◎関連記事