東日本大震災が発生してから14回目となる3月11日(火)、ストリートピアノでつなぐ祈りのハーモニープロジェクト実行委員会(荒澤之博実行委員長)が、14:30から12道府県21会場同時セレモニーを開催した。
北海道唯一の会場となる小樽サンモール一番街のおたる屋台村レンガ横丁前常設のストリートピアノを囲み、三ツ野篤久同商店街振興組合理事長と荒澤実行委員長、旅するピアノ参加者でピアニストの三浦明子氏らが中心となり、子どもから大人まで約80名が集まって鎮魂の祈りを捧げた。
今年14回目となる同イベントは、小樽では5回目から参加し、荒澤実行委員長は、「東日本大震災から丸14年が経ち、昨年は能登半島地震が発生。今年は阪神淡路大震災から30年目の節目。すべての被災地へ黙祷を捧げ、身近な防災意識も高めたい。
昨年は21会場で2,100名を超える皆さんが参加。今年も21会場で被害に遭われた皆さんに鎮魂の祈りと黙祷を捧げ、ピアノの調べにあわせて皆さんの気持ちも届けたい」と、セレモニー開幕宣言を行った。
三ツ野理事長は、「先月末から昨日まで、岩手県大船渡市では広範囲で山林火災が発生し、東日本大震災後に再建した家が再度燃えてしまった人がいると聞いている。
毎年大きな災害が起きている。皆さんから義援金の協賛をいただき、当商店街の義援金と合わせて、日本赤十字社を通じて送らせてもらった。
14年が経過しても心の傷が癒えない人がいると聞いている。こういう機会を通じて忘れないことが大切。小樽という自然災害が少ない所に住んでいることに感謝しつつ、今日はピアノと歌を捧げたい」と挨拶した。
ピアノ伴奏の三浦氏は、「旅するピアノで8年間も被災地への訪問を続けていると、被災者の生の声が聞こえてくる。家族が全員亡くなったり、家を失い未だに物置小屋に住んでいる人、苦しすぎる人が沢山いる。私にできることは、得意なピアノで寄り添うことだと思う。これからも続けたい」と話した。
発生時刻の14:46に参加者全員で1分間の黙祷を捧げ、商店街に設置のピアノ演奏で「ふるさと」と「花は咲く」を来場者で歌い、被災地へ鎮魂と復興の祈りを捧げた。募金箱の協力も呼びかけセレモニーは終了。
市内在住の女性は、「何かの折に思い出すと切なくなる。これと言って何もしていないが、来れる時は来てセレモニーに参加したい。続けてくれる人がいることを願っている」と話した。
◎ストリートピアノでつなぐ祈りのハーモニープロジェクト(Facebook)
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