小樽市社協・大島主幹が山形県酒田市災害支援を報告

 7月24日(水)0:00から27日(土)24:00まで総雨量305.0mmを記録した山形県酒田市では、25日(木)に発生した大雨で1日で2度の特別警報が発令し、河川氾濫や土砂崩れが発生。

 

 5月下旬から6月はじめに地震災害に見舞われた石川県志賀町社会福祉協議会に、たるさぽの職員を派遣し活動報告会を開いている小樽市社会福祉協議会(近藤眞章会長)では、酒田市社会福祉協議会の支援要請により、全国社会福祉協議会を通じて都道府県社会福祉協議会の協力要請に応じ、8月29日(木)〜9月3日(火)に、同協議会法人事務局の大島正樹主幹と他1名を派遣。

 

 10月9日(水)13:30から同福祉協議会(富岡1)4階研修室で、同会職員や総連合町会・市老連・市役所防災関連・関係機関34名が参加して報告会を開き、現地の被災状況や災害ボランティアセンターの運営、求められる対応などについて説明があった。

 

 同協議会・小山秀昭常務理事は、「災害はいつ来るか分からないが、災害時には地域全体で対応しなければならない。行政だけではすべてに対応するのは難しい。そこでボランティアの方の力を借り、地域全体で対応しなければならない。

 

 2017(平成29)年に北海道社会福祉協議会と、2018(平成30)年に青年会議所・小樽市と連携協定を結んでいる。災害の規模や種類で対応はいろいろあるが、ボランティアセンターが開設されると運営は社会福祉協議会が担う。社協全体で対応し、地域の皆さんと力を合わせてなければならない。大島さんの直近の情報を共有し一緒に学びたい」と挨拶した。

 

 大島主幹は、同ボランティアセンターのニーズ受付班に配属し、現地調査・電話受付・災害VC運営支援システムkintone(キントーン)入力・書類整理を担当。同主幹が撮影した写真を見ながら、山形テレビのニュース報道とともに酒田市の被害状況を伝えた。

 

 社協職員は発災時はほぼ休めず、災害ゴミの受け入れなどと通常業務とを並行して行わなければならず、被害が多かった地域が合併していたため、地元災害ボランティアとして酒田市民の反応はやや薄かった。

 

 災害の報道もあり、全国各地からボランティアが押し寄せる災害1週間頃のタイミングで、来てくれたボランティアをニーズにぶつけるかが大事。人が来てくれるうちにやってもらう。

 

 時間の経過とともにボランティアは減るが、情報発信するなどいろいろな手段を取って少しでもボランティアを確保することも、ボランティアセンターを運営する立場として肝になる。

 

 実現するためには、課題でもあるが体制づくりやいろいろな行政と日頃から連携を深め、情報発信も工夫しながらいろいろな方法でやっていくことも必要。日頃の訓練も大事だが、想定どおりの災害が起るとは限らないため柔軟な対応や地域力を上げる取り組みも必要。被災者が安定した生活を取り戻すためには、長期的な支援が必要で、再建に向けた支援がこれからも続くとし、最後に「現地を見る機会があれば経験してスキルを重ねて」と強調した。

 

 ◎社会福祉法人小樽市社会福祉協議会(外部)