2021(令和3)年からフードバンク事業に取り組む北海道済生会(小樽)ソーシャルインクルージョン推進室(清水雅成室長)は、フードバンク用自動販売機の第1号を、5月24日(金)から、ウイングベイ小樽(築港11)の済生会ビレッジ社会貢献型ショップ「ぷりもショップ」内に設置した。
自動販売機なので、これまで休みとしていた土・日・祝日にも利用でき、時間も同施設開店中の10:00〜20:00に延長。これまで利用し辛いと感じていた人も気軽に受け取ることができる。
自動販売機1番〜29番は同ショップの販売商品が現金で購入でき、31番〜58番には、企業や農家などから無償提供された菓子の詰め合わせやインスタント食品・4合入り米パックが専用コインで受け取れる。
コインは、小樽市役所(花園4)1階のたるさぽや、市内4カ所の包括センター・介護事業所に今後配布する予定。各カ所にコイン20枚前後を配置し、必要な人誰でもが利用できる。
同推進室は、「弱い立場にある人々を含む全ての人を地域社会で受入れ、共に生きていく」という理念のもと、福祉・介護事業所・一般企業や自治体と連携し、新しい価値を生み出す活動を広げ、手と手を取り合って生きて行く未来を創造することを願い活動している。
2023(令和5)年度のフードバンク事業では、のべ1,200人に合計3.8トンの食品支援の実績がある。
清水室長は、「潜在的に沢山困っている人がいて、現状もフードバンクは1日数件の引き取りがある。ようやく1〜2年が経ち、済生会がフードバンクをしていることが認識されてきている。たるさぽさんの協力もあり、市民にも浸透してきているが、我々も把握していない困窮している人もまだまだいて、本当はもっと市内各所に自動販売機を置くことができればと思う」と話していた。
機内は冷蔵庫と同じ5〜15℃を設定。夏場は野菜の支援もあり、そのままか加工して配置する考えだ。
同ショップと連携して品切れなどをチェックし、これまでのフードバンクのネットワークで、食材が入った時に情報をメールで提供している。
同室の土谷浩大さんは、「今まで、フードバンクをなかなか使いずらかった人にも、気軽に利用してもらいたい」と期待している。